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コラム

申告した相続税額が誤っていたらどうすればいいのか?(2)

2018.7.10
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前回の記事では、相続税額を多く納め過ぎた時の対応である「更正の請求(こうせいのせいきゅう)」について解説をしました。

こちらでは納めた相続税額が少なかった場合の対応を見ていきましょう。

納めた相続税額が少なすぎた時は「修正申告」

本来よりも少ない税額で申告してしまった場合、足りない分を追加で納税するために「修正申告」という手続きが必要になります。

注意しなければならないのは、足りない分の差額を納めてそれで終わり、とはならないことです。

民事上の一般的な借金でも、返済が滞ると遅延利息や損害金を取られてしまうことがありますが、税金の世界にもそれに似た以下のようなペナルティがあります。

①延滞税(えんたいぜい)

一般の借金でいえば遅延利息にあたるのが延滞税というもので、不足分の税額について、本来の納税期限から実際に納付がされるまでの間に一定の税率で課税されます。

原則として、納付期限から二か月以内の税率は年7.3%二か月を超えると年14.6%の税率になります。

ただし特例があり、納付期限から二か月以内は上記の「年7.3%」と「特例基準割合+1%」を比較してどちらか低い方が、二か月を超える期間については同じく上記の「年14.6%」と「特例基準割合+7.3%」を比較してどちらか低い方の税率が適用になります。

特例基準割合は年によって変動がありますが、平成30年については1.6%となっています。

従って納付期限から二か月以内は2.6%、二か月超は8.9%となり、原則の利率よりも低利率となっています。

②過少申告加算税(かしょうしんこくかさんぜい)

過少申告加算税は本来よりも過少に税額を申告したこと自体に対するペナルティで、懲罰的な意味合いがあるものです。

修正申告を行うタイミングとして、税務調査の事前通知を受ける前に自主的に修正申告をした場合はこの加算税は課税されません。

しかし一旦税務調査の事前通知を受けてしまうと、実際に税務調査を受ける前に修正申告をしたとしても以下の税率で本加算税が課税されます。

  • 追加で納める税額について、当初の納税額と50万円のいずれか多い方以下の部分の額に対して・・5%
  • 追加で納める税額について、当初の納税額と50万円のいずれか多い方を超える部分の額に対して・・10%

もし税務調査を受けてから修正申告をした場合は上記①について10%、②については15%の税率になります。

③重加算税(じゅうかさんぜい)

相続財産の隠ぺいや仮装があった場合など、悪質性の高い申告漏れの場合は過少申告加算税よりも重い35%という税率で重加算税が課せられます。

もし悪質性の高い手法で相続税の申告自体を逃れていた場合は40%の税率が適用されます。

まとめ

今回は相続税の税務処理で税額を間違ってしまった場合の二つの対応について見てきました。

本来の税額よりも多く納めてしまった時は、更正の請求を行うことで納め過ぎた税金を還付してもらうことができますが、請求には期限があることは覚えておきましょう。

本来よりも少ない税額で申告した場合は修正申告を行い不足分を納めることになりますが、一定のペナルティがあるので注意しなければなりません。

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