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コラム

申告した相続税額が誤っていたらどうすればいいのか?(1)

2018.7.5
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相続税の申告と納税は相続開始から10か月以内という期限が定められているので、この期限内に手続きを終えるようにしなければなりません。

ただ実際には計算のミスによって税額を誤ってしまう可能性もありますし、税務以外の相続に関する各種の手続き上、相続税の申告期限までに正確な計算ができず、取りあえずの措置として暫定の不正確な額を申告しなければならないケースもあります。

今回はこのように申告した相続税額が本来の税額と異なる場合の対応について解説します。

納めた相続税額が多すぎた時は「更正の請求」

本来納めるべき額よりも多くの相続税を納税した場合には「更正の請求(こうせいのせいきゅう)」という手続きを行うことができます。

更正の請求は納め過ぎた分を還付して(払い戻して)もらうことができるものです。

更正の請求ができる期限は原則として相続税の申告期限から5年となっています。

申告期限は相続開始から10カ月ですから、被相続人の死亡から5年と10カ月が期限の目安になります。

ただし、例えば申告期限までに遺産分割が整わなかったため仕方なく暫定数値で申告手続きを行い、その後遺産分割が確定したなど特別な事情がある場合は、その事情が発生したことを知った日の翌日から4か月以内であれば、上記の5年10か月を過ぎていても更正の請求を行うことができます。

特別な理由は他に以下のような事情が挙げられます。

  • 遺留分の減殺請求が行われたことにより承継する財産の額が変動し、これに連動して相続税額が減少した
  • 遺産分割が確定し、適用する特例によって税額が軽減された
  • 相続人の廃除等の裁判の確定や認知があったことで相続人か変わり、基礎控除が増えて税額に変動が起きた

このようなケースでは相続税の計算の為の正確な数値が申告期限までに確定しないこともあるので、事後的な救済措置として、原則の期限とは別扱いとなっています。


ちなみに本来よりも税金を多く納めているという事実は国側にとっては不利なことではないので、「納め過ぎていますよ」ということを知らせてくれることは通常ありません。

また更正の請求を行わなかったとしても国にとっては不都合なことではないのでペナルティもありません

しかし逆に本来納めるべき税額よりも少なく申告してしまった場合、国側としては損失を被ることになるので、手続きをとらないと一定のペナルティを課せられてしまいます。

これを次の記事で見ていきましょう。

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