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コラム

遺言執行とは「誰が」、「何を」することなのか?(1)

2018.7.19
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相続に関する説明会などで遺言の解説をする場面では、とりわけ遺族が揉めないための遺言内容の工夫などをメインに扱うことが多いですが、実際に相続が起きて遺言書が有効になった後の実務のことを考えてみたことはあるでしょうか?

遺言書に書かれた故人(被相続人)の遺志を実際に実現するには、現実の人の手によって各種の手続きが必要になります。

遺言書の内容を実現させることを「遺言の執行」といいますが、今回はこのテーマについて解説します。

「遺言の執行」とは?

遺言の執行とは遺言書に記載された内容を実現することで、そのための具体的な行為を行う人のことを「遺言執行者」といいます。

遺言執行者は相続財産の管理や遺言を執行するために必要な一切の行為をする権利を有し、また義務も負います。

重い責任を負うことになるので誰でもなれるわけではありません。

遺言執行者には誰がなれるのか?

法律上、未成年者と破産者は遺言執行者になれないことになっています。

手続きの実務や財産を扱うことを考えると、これらの人が執行者になると不都合や危険を伴うからです。

逆に言えば上記外の人であれば誰でも遺言執行者になれるわけですが、大切な相続財産を扱うのですから信頼できて公平かつ忠実に職務を遂行してくれる人でなければ安心できませんね。

ですから誰がなれるのかというよりも、「どのような人を選ぶべきか」という視点で見ることが大切になります。

遺言執行者の選び方

遺言執行者被相続人となる人が事前に遺言で指定することができます。

相続人のうち特定の誰かを指定したり、弁護士など第三者を指定することもできます。

またNPOなど法人を指定することもでき、複数人遺言執行者に指定することもできます。

複数人の遺言執行者を指定した場合、各執行者に仕事を分担させるような遺言になっていればその指示に従いますが、分担が明確になっていない場合は遺言執行者過半数の意思によって執行していきます。

ただし、財産を維持するための保存行為は各遺言執行者が単独で行えます。

遺言執行者の選定においては相続人となる人のうちから選ぶことも可能ですが、共同相続人はお互いに利害関係者となるため、他の共同相続人から反感を持たれてしまう可能性もあります。

ですから複数の相続人予定者があまり仲が良くない、トラブルが起きやすいようなケースでは弁護士などの第三者に遺言執行者をお願いする方が安心と言えるでしょう。

また相続人となる人は遺言の中で遺言執行者そのものでなく、遺言執行者を選任してくれる人を指定することも可能です。

もし遺言の中で遺言執行者の指定などがされていない場合、相続人は家庭裁判所で手続きをとることで遺言執行者を選任してもらうことができます。


さてここまでで「どのような人」を遺言執行者に選ぶとよいのかがわかったのではないでしょうか。ご自身の相続を取り巻く状況に応じて、最適な人を遺言執行者に選びたいものです。

それではこの遺言執行者は、どのようなことを行えるのでしょうか?また存在していてくれることのメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

次回の記事で詳しく見ていきましょう

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