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コラム

登記がされていない「未登記不動産」の探し方

2016.10.3
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未登記不動産とは、その名の通り、登記がされていない不動産のことをいいます。

通常、不動産には登記がされていることが一般的ですが、ごく稀に登記されないまま放置された不動産が見受けられます。特に田舎の方にある建物で未登記不動産が発見されるケースが多くなっていますが、都心であっても未登記不動産が完全に0という訳ではありません。

なぜ「未登記不動産」が存在するのか?

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なぜ未登記の不動産が存在しているのかというと、例えば、建物は建築された時点で自動的に登記されるという訳ではないからです。そのため、登記の手続きを行わなければいつまでも登記がされないまま放置された状態となり、未登記建物となってしまうのです。

田舎の方にいくと、住民の出入りがほとんどない集落もあります。その様な場所では、お互いにわざわざ権利関係の主張をせずとも、特に大きな問題が発生しないといったケースが都心に比べて多くなっています。そのため、登記に関する手続きが曖昧な状態で何年もの間放置された不動産が残り、未登記不動産となってしまうのです。

「未登記不動産」が問題となるときは?

(1)相続時

未登記不動産が問題となる一般的なケースには、相続時の問題が挙げられます。

不動産の登記がされていないということは、その不動産に対する権利関係が登記によって明確に表示されていない状態ということです。

遺産分割協議が順調に進んだ段階で未登記不動産が見つかった場合には、再度全ての相続人と遺産分割協議を行わなければなりません。少しでも遺産分割で揉めているケースでは、大変な手間になってしまいます。

(2)処分時

また、未登記不動産を処分しよう(売ってしまおう)という場合には、まず登記をしなければなりません。そして、その登記をするためには、所有権があるという証拠を法務局に提出する必要があります。

古い建物等のケースでは、証拠書類として必要な引渡完了証や領収書等といった資料が見つからない場合があり、登記ができないといった事態に陥ることもあります。未登記のまま不動産を放置しておくと、最悪の場合、その不動産に対する所有権に関して、第三者が権利を主張してくることも想定されます。万が一、こちら側が権利を主張できないでいると、所有権を奪われる危険性もあるのです。

そのため、未登記不動産はそのままの状態で放置せず、登記を完了しておくことが重要です。

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ここまでは、未登記不動産が存在する場合に生じてしまう問題について解説いたしました。

特に相続時不動産の処分時に、未登記不動産が問題となることが多いです。ここからは未登記不動産の探し方を具体的に説明します。「もしかしたら未登記不動産があるかも・・・」と心当たりのある方は、専門家に相談しながら対応を進めていくことをおすすめします。

未登記不動産の探し方

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既登記、未登記どちらの不動産も相続財産には違いありません。従って、何らかの方法で見つけ出す必要があります。

未登記不動産は既登記不動産に比べて見つけ出すのが困難ですので、まずは、不動産が既登記なのか未登記なのかを順を追って調べましょう。

初めに「登記済証(権利証)」があるかどうかを確認します。(手元に登記済証が無い場合でも、書類を紛失してしまった可能性がありますので、直ちに未登記という結論には至りません。)

次に、法務局に行ってその不動産に関する全部事項証明書を請求します。全部事項証明書が取得できれば登記済、取得できなければ登記未了と判断します。

ここまでは、登記はされていないものの、不動産に関してある程度見当が付いている場合です。

本来、未登記不動産は所有しているという認識がない場合が多く、特に相続人はその存在を把握することが困難です。そのため、相続財産を調べ上げる時には、以下の方法によって未登記不動産があるかどうかを探してみてください。

①固定資産課税台帳を確認する

固定資産課税台帳の確認

未登記不動産を探す場合、まずは、被相続人の住んでいた市区町村役場の固定資産課税台帳を確認しましょう。市区町村役場の資産税課へ行き、名寄帳(なよせちょう)の交付申請をすることで、その市町村にある同一人が所有している固定資産を一覧表にした書類を交付してもらうことができます。

固定資産税は、不動産が既登記であろうと未登記であろうと、不動産の所有者にかかってくる税金です。そのため、登記がされていないものの、税金を払っている固定資産、すなわち未登記不動産を発見できる可能性があります。

また、被相続人が別荘を持っていたという情報を事前に入手している場合には、その市区町村役場にも出向き固定資産課税台帳を確認すると良いでしょう。

②納税通知書を確認する

納税通知書の確認

上記の固定資産課税台帳は、その市町村内にある固定資産しか把握することができません。

従って、被相続人がどこかに別荘を持っていることは知っていたが、実際にどの市町村に別荘があったのかを知らないという場合には、未登記不動産を探すことができません。そこで、全ての固定資産を把握するためには、固定資産税の納税通知書も活用してください。

固定資産税の納税通知書は、全国どこにある不動産であっても所有者に対して発送される書類であるため、納税通知書を発見することができれば、未登記不動産であったとしても比較的簡単に見つけることが可能になります。

納税通知書は毎年1回6月頃に郵送されます。もしも、納税通知書が見つからない場合でも、翌年にまた郵送されてきますのでご安心ください。

ただし、固定資産税は、毎年1月1日の所有者に対して通知されるものなので、亡くなった日の属する1月1日以後、亡くなった日までの間に取得・売却をした不動産については、この納税通知書で把握することができませんので注意しておきましょう。

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