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コラム

相続人になれないことがある?~相続欠格・相続廃除について(2)

2017.7.12
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前回の記事では、相続人としての資格を失ってしまう相続欠格(そうぞくけっかく)」について解説しました。相続人になれないケースとしてはもうひとつ、相続をさせる人が相続権を奪う「相続廃除(そうぞくはいじょ)」があります。今回の記事で詳しく見ていきましょう。

相続をさせる人が相続権を奪う「相続廃除」

相続廃除(そうぞくはいじょ)とは、相続させる人が、相続をさせたくない人に対して手続きを行うことにより、相続人とさせないようにすることです。

相続廃除の手続きを行うには、家庭裁判所での手続きが必要になります。遺言相続廃除をすることもできますが、この場合には、遺言執行者が家庭裁判所に廃除請求をしなければなりません。

相続廃除をするには、相続廃除をする理由が家庭裁判所で認められなければならず、次の3つの場合が理由としてあてはまります。

(1)被相続人を虐待した場合

被相続人と仲が悪く、日常的に虐待行為をしているような場合があてはまります。偶然に怪我をさせただけのようなケースはあてはまりません。

(2)被相続人に対して重大な侮辱を加えた場合

日常的に、被相続人馬鹿にしたり侮辱したりしている場合があてはまります。たまたま喧嘩をしてしまったようなケースはあてはまりません。

(3)相続人に著しい非行があった場合

相続人に、公序良俗に反するような著しい非行があった場合、これが被相続人への虐待や重大な侮辱に匹敵するほどのものであれば、相続権を奪うことができます。たとえば、被相続人の財産を浪費するような行為があり、被相続人との信頼関係が失われている場合があてはまります。

相続欠格と相続廃除の違い

相続欠格相続廃除は、相続欠格強制的に相続人の権利を失うのに対し、相続廃除被相続人意思により、相続人の権利を失わせることができる点で異なります。相続欠格手続きがいりませんが、相続廃除になると被相続人の意思により権利を失わせるために、家庭裁判所での手続きが必要になります。

相続欠格相続権を回復させることはできませんが、相続廃除では家庭裁判所での手続きで、被相続人に生前に相続廃除取り消し請求をしてもらうか、遺言書相続廃除を取り消してもらうこともできます。

まとめ

相続に関係するトラブルが発展すると、相続欠格にあてはまってしまうようなケースが発生したり、相続廃除を行おうとするケースになってしまう場合があります。できれば、このようなトラブルのない相続が望ましいのですが、財産が関係してくると、人はときに思いもよらない行動に出てしまうこともあるのです。

相続のトラブルが発生しそうなときには、事前に税理士などの相続に強い専門家に相談し、なるべくスムーズに誰もが納得のいく相続ができるようにアドバイスを受けることをおすすめします。

生前から、相続について考え、自分の気持ちや相続人の気持ちを大切にして、専門家である第三者のアドバイスを受けながら対策をしていくことで、回避できるトラブルもたくさんあります。

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