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コラム

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託とは(3)

2017.10.27
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二次承継以降の財産の承継先を指定できる「跡継ぎ遺贈型受益者連続信託」。

前回までの記事で制度の概要メリットについては理解が深まったと思います。こちらの記事では、跡継ぎ遺贈型受益者連続信託の”デメリット”を確認していきます。

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託における相続税

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託は目的を持った相続を行う上では、遺言よりも優れた制度ですがデメリットもあります。

その一つが相続税です。

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託では受益者が死亡することで、遺産が新たな受益者へ承継されますが、その都度相続税が課税されます。二次受益者、三次受益者…と承継される度に、同じ遺産に相続税が課税されるので、負担は少ないものではないでしょう。

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託と遺留分減殺請求との関係

相続には「遺留分」と呼ばれる法定相続人の権利を守る制度があり、全ての遺産を一定の人に承継させることはできません。例えば遺言書で「私の全財産は次男に譲る」と記載されて実行したら、残された妻や長男は困ってしまいます。そこで遺留分が法律で定められており、その範囲内で受け取ることができます。

遺留分減殺請求とはこの遺留分を取り返すための請求であり、上記の例では妻と長男が次男に対して遺留分を返還するように求める手続きです。

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託を設定した場合の遺留分ですが、原則として適用対象と考えて下さい。つまり、受益者が変わる度に他の法定相続人遺留分が発生する可能性があり、遺留分の清算を行わなくてはならない可能性が出てきます。

ただし、跡継ぎ遺贈型受益者連続信託の遺留分については、対象となる遺産など明確になっていない部分も多く、これからの裁判での判例を待つしか方法はありません。

跡継ぎ遺贈型受益者連続信託と遺留分減殺請求は不明確な部分がありますが、争いごとになるポイントであることは理解して下さい。

遺産を将来へ繋げるには跡継ぎ遺贈型受益者連続信託を

ここで説明した通り遺言制度には限界があり、自分の希望は一度しか実行させることはできません。しかし跡継ぎ遺贈型受益者連続信託であれば、期間制限の中で遺産を確実に承継させることが可能になります。

「事業の承継」、「子供のいない遺産承継」、「先祖から受け継がれる土地の承継」など、様々なシーンで跡継ぎ遺贈型受益者連続信託が利用できます。確実に相続を行いたいと考えている場合には、ぜひ専門家に相談してみましょう。

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