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コラム

相続人が持つ3つの選択肢~単純承認、限定承認、相続放棄(3)

2017.12.1
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前々回の記事で説明した単純承認(たんじゅんしょうにん)前回の記事説明した限定承認(げんていしょうにん)に引き続いて、相続人が持つ3つの選択肢のうちの3つめ、相続放棄(そうぞくほうき)について解説します。前2つの選択肢と比較しながら、要点をおさえていきましょう。

相続放棄(そうぞくほうき)について

相続放棄とは、自分は相続人とはならないことを選択するものです。従って遺産についても一切承継することができなくなります。

相続放棄をするには相続発生から3か月以内に所定の手続きを経なければならず、これをしないと単純承認をしたとみなされてしまうので注意してください。

以下に相続放棄のメリットやデメリット、利用すべきケースを見ていきます。

相続放棄のメリット

①負債の弁済義務から解放される

マイナスの財産も一切引き継がないので、借金の弁済に追われずに済みます

②特定の相続人に遺産を集中させることができる

自分が相続する権利を放棄することで、その分の遺産を他の相続人に集中させることができます。

③「争続」問題に巻き込まれずに済む

相続放棄を行い最初から相続人とならないことで、権利者同士の利権争いから脱することができます。

相続放棄のデメリット

①原則として撤回できない

脅迫されて相続放棄を強制されたなど例外的な場合でない限り、相続放棄は撤回できません

②相続放棄が認められないことがある

財産を一部消費したり処分してしまうと、意に反して相続放棄が認められず、単純承認したとみなされ、心ならずも故人の多額の借金の返済に追われる羽目になる危険があります。

③プラスの財産も承継できない

限定承認と違って「先買権」が認められないので、自宅など特別に確保したいプラスの財産があってもこれを手放さなければなりません。

どうしても特定の財産を確保したいならば、競売にかけられる自宅を手順に従って競り落とす必要があるなど手間がかかります。

以上を考えますと、相続放棄を選択するべきケースとしては以下のような場合が挙げられます。

相続放棄を選択するべきケースとは?

  1. 遺産に占めるマイナスの財産の方が多いことがはっきり分かっている場合
  2. 個人が営んでいた事業用財産や株式などを、長男など特定の相続人に引き継がせて事業承継を円滑に進めたいような場合
  3. 相続人となる権利者同士の争いが激しくなることが予想され、絶対にその争いに巻き込まれたくない場合

まとめ

今回は相続人となるあなたが遺産の承継方法について得られる3つの選択肢、「単純承認」、「限定承認」、「相続放棄」について詳細を見てきました。それぞれメリットやデメリットがあるので、各人を取り巻く状況に応じて最も有利な選択をしたいものです。

ただ、その判断をするには遺産の内容を詳しく調査しなければならなかったり、準備に多くの手間がかかるなど、実務の面では非常に煩雑になることもあります。

自分に最も有利な選択肢が何なのかを知るには専門的な調査が必要なケースも多いので、実務に精通した税理士などに相談することをお勧めします。

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