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コラム

相続人が持つ3つの選択肢~単純承認、限定承認、相続放棄(1)

2017.11.27
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民法によれば「相続は、死亡によって開始する」とされています。「死亡」とは被相続人の死亡のことです。

相続はいつ起きるか分からない点と、いざ起きてしまった際には様々な法的手続きが必要になること、そしてそれら法的手続きには期限があるために、非常にあわただしく時間が過ぎてしまいます。

これに備えて、相続発生時の手続きについては予備知識を得ておくことが望まれます。

法的な手続きの中でも、相続人となる「あなた」に直接関係するのが遺産の承継について求められる手続きです。相続人となるあなたには遺産の承継方法として、「単純承認」、「限定承認」、「相続放棄」という3つの選択肢が与えられることになります。

今回はこの3つの選択肢について詳細を確認していきます。

単純承認(たんじゅんしょうにん)について

単純承認というのは、被相続人の遺産を無条件で承継することをいいます。

世の中の相続事案の多くで選択されるものですが、単純承認を選択するにあたって注意が必要な点を以下に挙げてみます。

①マイナスの財産も承継してしまう

被相続人が残した「遺産」の中には現預金や不動産などプラスの財産もあれば、借金などマイナスの財産も含まれます

プラスもマイナスも合わせて無条件で承継するということは、もしマイナスの財産(負債)の方が多い場合、その債権者に対して遺産を承継した自分の財産を用いて弁済をしなければならないことになります。

②期限が過ぎると単純承認とみなされる

相続発生から3か月以内に、次項から述べる他の選択肢(限定承認相続放棄)の手続きを行わないと、自動的に単純承認したとみなされることになります。

上述したようにマイナスの財産の方が大きければ借金に追われることになります。

③一定の行為で単純承認したとみなされる

相続財産の全部または一部を処分したり消費した場合、また存在を知っていながら財産目録に載せないなどの行為があると、単純承認したとみなされてしまいます。

故人の形見などで「これくらいは貰ってもいいだろう」と考えて自分の家に持って帰ったり、勝手に売ってしまったりすると「財産を処分した」として単純承認したとみなされることがあります。

債権者はこうした行為を捉えて、単純承認がされたとみなしてマイナスの財産(借金)の弁済を求めてくることがあります。


②、③のように、行ったことにより単純承認した、とみなされてしまうことを「法定単純承認」と言います。詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。

相続を「したことにされる」!?~法定単純承認について

次回は相続発生から3か月以内に手続きを行う必要がある制度限定承認相続放棄の解説を行います。相続人がとりうる選択肢として、単純承認と比較しながら理解を深めていきましょう。

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