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コラム

祭祀財産の取扱いかたのポイント(1)

2018.2.20
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相続が起きるということは人が亡くなるということですから、日本の風習として故人を供養するための祭祀を執り行うことになります。

祭祀(さいし)」とは、神や祖先をお祭りする儀式のことを言います。

そのために用いられる財産は、他の相続財産や相続税との関係で少し特別な扱いをすることになります。

祭祀に用いられる財産を総称して「祭祀財産」といいますが、今回はこの祭祀財産の法的な扱いについて解説します。

祭祀財産とは?

法的な意味の祭祀財産については民法という法律に取り決められており、その中では祭祀財産を「系譜」「祭具」「墳墓」として挙げています。

一般的な用語に当てはめると、系譜とは家系図など血縁の関係が記された記録物、祭具は仏壇仏具、位牌、神棚など、墳墓とは故人の遺骨を納めるための設備、つまりお墓や墓地のことを指します。

これら祭祀財産は通常の相続財産とは切り離され、祭祀承継者という特定の一人に引き継がれることになります。

この祭祀承継者の選出方法は3つ定められていて、まず被相続人の指定があればこれが最優先します。

指定の方法は決められておらず、遺言書の他、生前の口頭での指定も有効です。

指定が無ければ次にその地域の慣習に従います。

慣習もなければ最終的に家庭裁判所が関与して調停などで決めることになります。

なお、祭祀承継者は相続放棄をするなどして相続権がない者でもなることができます。

祭祀財産に相続税はかかるのか?

祭祀財産は他の通常の相続財産とは切り離して扱われ、原則として相続税はかかりません

仏壇や仏具など、故人を弔うための道具類に課税されるというのは、人として心情的につらいものがあります。

そのため国民感情に配慮し、原則として課税対象から外すことにしているのです。

ですから仮に相続人の一人が祭祀承継者となり祭祀財産を受け継いだとしても、祭祀財産分の相続財産が増えて税負担が上がってしまうようなことはありません。


さて、祭祀財産は原則として相続財産としては扱われず、相続税がかかりません。しかし、だからと言って気軽に相続税対策のために購入をしてしまってはなりません。

次回の記事では、祭祀財産を購入する際の注意点を確認していきます。ぜひご覧ください。

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