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コラム

「年金」は相続税の対象になるのか?(2)

2017.12.14
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前回の記事では、年金受給権と退職年金の相続税との関係について解説をしました。

こちらの記事では引き続き遺族年金、未支給年金と相続税について、要点を解説していきたいと思います。

遺族年金(いぞくねんきん)について

国民年金や厚生年金などの公的年金の被保険者が死亡した場合、一定の要件を満たすとその遺族が遺族年金を受給できることがあります。

公的年金の被保険者によって生活を支えられていた、ごく身近な近親者が被保険者の死亡によって生活に困らないための救済策として機能しています。

遺族年金は相続財産に含まれる?

上記の遺族年金は対象者の生活保障の性格が強いものですので、課税対象としては扱われません。従って相続財産とはならず、相続税の対象にはなりません。

また、所得税の課税対象にもなりません

課税対象にならない遺族年金には国民年金や厚生年金の他に、下記の法律で規定される遺族年金があります。

  • 恩給法
  • 国家公務員共済組合法
  • 地方公務員等共済組合法
  • 私立学校教職員共済法
  • 旧船員保険法

など

未支給年金(みしきゅうねんきん)について

未支給年金とは被相続人の死亡と年金の支払いタイミングのずれによって生じた、まだ支給されていない年金のことです。

国民年金や厚生年金などの公的年金は支給日が決められていて、二か月に一度のペースで支払いがなされます。

その途中に被相続人が亡くなると、まだ支給がされていない分の年金が生じることになり、これが未支給年金となります。

未支給年金は相続財産に含まれる?

未支給年金の取扱いは過去に争いがあり、裁判が行われました。

その結果、判例として相続財産とはならないことが決定したので相続税の対象とならず、その課税対象から外れることになりました。

未支給年金は受給に際しどのように取り扱われるのか?

未支給年金を受給することができるのは各年金を規定する法律が認めた請求権者(配偶者や子、父母など)だけで、これらの権利者は一定の手続きを経ることで未支給年金を受け取ることができます。

その場合、受け取る未支給年金は一時所得として扱われることになります。

一時所得は総合課税として他の一定の所得と合算して所得税の計算をするので、必要に応じて所得税の申告・納付を要することになります。

まとめ

今回は少し分かりにくい、各種年金の相続時の扱いについて見てきました。

年金といっても公的年金もあれば、民間の保険会社との契約もあります。

また会社との契約で生じる年金もありますし、公的年金の支給タイミングのずれで生じる未支給年金などもありました。

今回は要点を絞って相続税との関係を見てきましたが、個別ケースでは取り扱いに齟齬が出ないように税理士等の専門家に相談するようにしましょう。

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