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コラム

相続税の現金での納付が困難なときの対策「物納(ぶつのう)」について(2)

2018.8.7
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前回の記事で説明したとおり、延納制度を利用しても金銭による相続税納付が困難な場合、一定の価値のある財産をそのまま納税財産として国に納める「物納」の制度が使えます。

制度を使う際の手続きのポイントと必要書類を今回は確認していきましょう。

物納の手続きに必要な書類とポイント

物納を利用するには口頭で申告するだけでは足りず、物納財産の詳細について記述した以下のような関係書類を作成し、それらをまとめて提出しなければなりません。

  • 物納申請書
  • 物納財産目録
    物納財産は定められた種類の財産、かつ、定められた順位でないといけません。また、財産は日本国内に所在している必要があります。
  • 金銭納付を困難とする理由書(関係資料の写しの提出を含む)
    →延納によっても金銭で納付することを困難とする事由があり、かつ、その納付を困難とする金額を限度としている必要があります。
  • 物納劣後財産を物納にあてる理由書(物納劣後財産にあたる場合)
  • 物納関係書類

最後の物納関係書類というのは、物納財産の詳細を説明する諸々の資料となりますが、物納にあてる財産の種類や状態によって異なってきます

例えば、同じ土地であっても建物が立っている土地とそうでない土地では状態が異なりますし、建物については賃借人がいるかどうかも物納財産に関する重要な情報となります。

有価証券であれば銘柄や数量なども財産価値を左右する大きな情報です。

そうした各財産の性質や状況、詳細を説明するために必要になるのが物納関係書類となります。

財産の種類や状況によって物納関係書類は異なってくるので、状況に応じて用意していく必要があります。

具体的な物納関係書類としては不動産であれば登記事項証明書や測量図、境界線に関する確認書、各種明細書、契約書の類が求められます。

個別具体的に考えて必要な資料を用意、あるいは作成しなければならないので、財産目録や理由書など他の申請書類の準備も合わせるとかなりの手間となります。

必要に応じて税理士に資料の作成、収集を任せてしまうのが手間がありません。

まとめ

今回は相続税の物納について、制度の内容や要件、利用できる財産などについて見てきました。

まずは物納の前に延納制度の活用を検討しなければなりませんし、物納に利用できる財産には制限があり、また優先順位も設定されています。

物納を利用するには手続き的なハードルもあり、申請するには物納財産の詳細を説明するための多くの資料の収集、作成が必要になることもありますから、必要に応じて相続税に明るい税理士の助力を得て手続きを進めるようにしてください。

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