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コラム

「みなし贈与」と判断されるのはどのような時?(1)

2017.7.18
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低額譲受(ていがくじょうじゅ)等にあてはまる「みなし贈与」のケースでは、本人は贈与を受取ったつもりがないのに、贈与税が課税されてしまうこともあります。特に相続対策で生前贈与を考えている場合には、思わぬ贈与税がかかって贈与税が増えてしまうことを避けたいですね。

まずはどのような場合に、思わぬ贈与税がかかってしまうのかの知識をつけたうえで、対策をとっていくことが大切です。今回は、「みなし贈与」について詳しくみていきたいと思います。

「みなし贈与」とは

「贈与」とは民法上の贈与契約にあたるもののことをいいます。贈与をする人と贈与を受ける人の両方が合意して行われる贈与がこれにあたります。

これに対して「みなし贈与」は、贈与をする人と贈与を受ける人の両方の合意がなくても、実質的に贈与を受取ったのと同じような効果がある場合に、贈与があったと「みなす」されるものです。
みなし贈与と判断されると、贈与税がかかります。みなし贈与の場合には、贈与を受取っていても贈与を受けている認識がないので、贈与税を支払わなければならないという認識もされないことが多く、税務署からの指摘をうけてはじめて認識するといったケースも多いので注意が必要です。

みなし贈与となる具体的ケース

(1)低額譲受(ていがくじょうじゅ)

①低額譲受とは

低額譲受とは、個人から資産を時価に比べて著しく低い価額で譲り受けることをいいます。個人から時価より著しく低い価額で財産を譲り受けた場合、その財産の時価と実際に支払った価額との差額は、譲渡した人から譲り受けた人に対する贈与があったものとみなされます。

たとえば、親から子へ土地を譲り渡す場合に、贈与だと贈与税がかかってしまいますので売買をしようと思い、子から親へ土地の代金を支払ったとします。
このときに、時価が3千万円の土地であるにもかかわらず、親子間の売買だから安くしようと思い売買代金を1千万円にすると、差額である2千万円は親から子への贈与だとみなされることになります。この2千万円には贈与税がかかることになります。

贈与税を免れるために低額譲受をしようとしても、みなし贈与となってしまうので贈与税がかかってしまうのです。

②低額譲受にあたるかどうかの判断基準

低額譲受かどうかを判断する場合には、土地や家屋の場合には、通常のどのくらいの価額で取引されているかが基準となり、個々の取引ごとに判断されます。

低額譲受にあたると贈与税がかかってしまいますが、低額譲受にあたるかどうかの判断に画一的な基準はないので、判断が難しいところがあります。低額譲受を行う場合には専門家である税理士に相談して行うことをおすすめします。

③低額譲受の例外

著しく安く財産を譲り受けても、譲り受けた人に借金があり返済の資力がなく借金を返済することが著しく困難であるために、その借金の返済のために扶養義務者から安く譲り受けたというときは、その借金を返済することが困難な金額部分については、法律上の考慮があり贈与とはみなされません。


みなし贈与となる具体的なケースの中で「低額譲受(ていがくじょうじゅ)」について詳しく解説いたしました。

次回の記事でも引き続き、みなし贈与と判断されてしまう具体的なケース3つを見ていきましょう。

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