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コラム

相続トラブル回避のためにも押さえておきたい「遺留分」のポイント(3)

2017.1.25
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ここまで2回にわたって、兄弟姉妹以外の法定相続人に認められた「遺留分(いりゅうぶん)」について説明してきました。

実際の相続の現場で「遺留分を自ら放棄することができるのか」ということが問題となることがあります。今回は遺留分の放棄について解説していきます。

遺留分の放棄

遺留分の放棄

遺留分の放棄については、「相続開始前」なのか「相続開始後」なのかの別に分けて考える必要があります。

(1)相続開始前の遺留分放棄

実は、原則として遺留分については放棄ができないことになっています。

遺留分の放棄を自由にできる、ということを認めてしまうと、たとえば、愛人に全財産を残したいと考えている人が、遺留分のある人に対して遺留分を放棄するように強要して、遺言を残しておく、というような事態が発生し、法律で遺留分を保証した意味がなくなってしまうからです。

ただし、どうしても本人の意思遺留分を放棄したい場合には、家庭裁判所に申し立て許可を受けることにより、放棄をすることもできます

家庭裁判所には「遺留分放棄許可審判申立書」を提出して、許可を得ることが必要です。家庭裁判所は、放棄者本人に出頭を求め、放棄の理由などについての質問をします。その理由が妥当と判断されれば、遺留分放棄の審判がくだります。なおこの審判に異議申し立てはできません。

また遺留分を放棄したとしても、相続自体を放棄したわけではありませんので相続をすることはできます。あくまで遺留分を侵害された場合の、遺留分減殺請求権がなくなるだけです。

(2)相続開始後の遺留分放棄

相続開始後、つまり被相続人が亡くなった後は、被相続人遺留分を放棄するように強要するということもありませんので、遺留分の減殺請求をする権利のある人は、家庭裁判所の許可を得ることなく、自由に権利を放棄することができます。

遺留分の侵害をされている場合に、遺留分の侵害をしている人に対して、自分の遺留分の権利は放棄すると伝えればよいのですが、前回の記事で説明したように、遺留分減殺請求権には消滅時効がありますので、なにもしなくても1年で権利は消滅することになります。

遺留分についてのまとめ

遺留分について基本的な考え方を解説しましたが、遺留分が侵害されるような遺言書があると、あとから遺留分減殺請求をするといった手続きをしなければならなくなります。

できれば事前に、遺留分に気をつけて遺言書を作成するようにしましょう。また、遺産分割協議をするときにも、遺留分に配慮する必要があります。

相続では、普段は仲のよい家族でも争いになってしまうケースが多くあり、争いになるケースの中でも多いのが遺留分を侵害するような遺言書がある場合です。

出来れば事前に、なるべく争いのないように遺留分にも気をつけて相続対策をしたいものです。相続対策には、さまざまなケースに対応できるように、信頼できる相続に強い税理士などの専門家に相談することをおすすめいたします。

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