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コラム

「法定相続人」についての理解を深めよう(1)

2017.11.15
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相続案件では自分以外の複数の人物が遺産など権利関係に関与してくるために、争いが生じやすくトラブルになりがちです。

多人数関係の中で自分を取り巻く状況を理解するには相続に関連する登場人物について理解しておくことが望まれますが、皆さんは「法定相続人」についてどのように理解されているでしょうか?

この章では、「法定相続人」を主軸にして、それを取り巻く登場人物について解説していきます。ご自身の周辺環境と照らし合わせて、相続発生の際の人間関係について理解を深めていきましょう。

法定相続人とは?

我が国では国民間の争いを防いだり、トラブルを解決するための指針となるルールが「民法」という法律に収められています。

相続に関する一般的なルールもこの民法に収められていて、その中には相続人となる権利がある者についても定められています。

法律に定められている相続人、ということで「法定相続人」というわけです。

民法ではまず、配偶者がいれば必ずその配偶者は相続人となることができるとしています。そしてそれ以外にも以下の者がいれば、上位順位者から相続人となることができます。

法定相続人の順位

第一順位:子

第二順位:直系尊属(親、祖父母など)

第三順位:兄弟姉妹

優先順位があるので、第一順位の子がいればそれ以下の順位の者は相続人となることができません。子が無ければ直系尊属が、両者共いなければ兄弟姉妹が相続人となることができます。

ただし実際には「代襲」というルールがあり、「子」がすでに死亡していて生存していない場合は「子の子」など下の世代が相続人となる権利を受け継ぎます(代襲相続)。

その場合は次順位の者(直系尊属や兄弟姉妹)は相続人になれません。代襲ルールは他に兄弟姉妹に一世代だけ認められ、兄弟姉妹の子(甥・姪)まで認められます。「子」の代襲は一世代にとどまらず、生存している下の世代に順次受け継がれます。

被相続人(ひそうぞくにん)とは

日本漢字の「被」は「受ける」「こうむる」「かぶる」など色々な意味を持ちますが、「~される」という意味合いで受け取ると分かりやすいでしょう。

被相続人」とは相続をされる人、つまり自分が死亡して誰かに相続される人、ということです。簡単に言えば「故人」となる人のことですね。

被相続人は死亡した後、前項で説明した法定相続人相続”される”、というわけです。

もしあなたが死亡すればあなたが被相続人となり、あなたの親が死亡すれば、あなたは被相続人の子ですから第一順位の法定相続人となります。

推定相続人とは

推定相続人とは、今の時点で誰かが死亡したと仮定した場合、相続人となる権利のある人のことです。

例えば配偶者と子があるAさんが死亡したと仮定した場合、配偶者は必ず相続人となりますし、第一順位の子がいるので子も相続人となります。従ってこの場合、配偶者と子が推定相続人となります。

また、配偶者がいて子がおらず、子の下の世代もいない場合で親が生存しているBさんが死亡したと仮定する場合には、配偶者と第二順位である親が推定相続人となります。

相続人となる「配偶者」とは

相続人となれる配偶者は法律上の婚姻をしているものに限られます。

我が国では生活上や社会保障上の一部で、いわゆる事実婚の関係にある者(内縁の妻など)も本来の法律婚をしている配偶者と同じような配慮を受けて優遇されることがありますが、相続事案においては相続人となれるものは法律婚をしている者のみです。

どんなに長年連れ添っても、婚姻届を出して法律婚をしていなければ相続人とはなれません

従って、内縁の妻などに遺産を残したいという場合は遺言を工夫するなどして対処する必要があります。


相続トラブルを回避するためにも、法定相続人が誰かを確認しておくのは重要です。生前対策の第一歩として、法定相続人を確認してみるのもよいでしょう。

さて、次回の記事では法定相続人の遺産分割について、今回確認した内容をもとに見ていきたいと思います。

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