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コラム

遺言には何を記載できる?~法定遺言事項と付言事項について(2)

2017.3.16
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法律上、法的効力が認められている「法定遺言事項(ほうていゆいごんじこう)」について、前回の記事で紹介しました。
遺言には他にも自分の想いや希望、家族への感謝の気持ちなど「付言事項(ふげんじこう)」という、自由に記載できる項目があります。
これまで相続のバイブルで紹介してきた付言事項の活用例を、今回の記事では紹介します。

付言事項とは?

法定・付言2

付言事項」とは、遺言書に法的効力を持たせるために記載する法定遺言事項以外”の内容で、遺言書最後に記載されるものです。
付言事項には法的拘束力はありませんが、被相続人から相続人に対する感謝の気持ちや伝えたい思い、遺言を記載するに至った背景などが記載されることが多く、相続人による不要な争いを避けるために有効なものとなることが多いです。

付言事項の活用例

相続のバイブルでは、これまで7回にわたり付言事項の活用事例を紹介してきました。参考になる事例があるかもしれませんので、ぜひご覧ください。

(1)「妻に全財産を遺したい・・・」~遺留分を行使されないために活用した事例

遺産の分配は必ずしも法定相続分で設定するわけではなく、被相続人の最後の遺志として、誰に何をどれだけ残すかは自由に決めることができます。
ただし、各人には「遺留分(いりゅうぶん)」という最低取り分の保障があり、権利を行使されれば遺言内容を実現させることはできなくなります。

「妻に全財産を遺したい」と考える被相続人は、どのようなポイントを押さえた遺言を作成すればよいのでしょうか?
下記の記事でポイントを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(1)【参考例あり】

(2)「兄弟間トラブルを回避したい!」~相続人とならない”長男の嫁”に財産を遺すために活用した事例

相続が発生した際、介護に関する兄弟間トラブルに悩まされていらっしゃる方が比較的多くいらっしゃるようです。
よくあるケースとして、「世話をしてくれている”長男の嫁”に財産を遺したいが、長男の嫁は相続人とならないため兄弟間のトラブルが不安だ」という悩みを抱える方がいらっしゃいます。

ここでも(1)の例と同じく「遺留分」がポイントとなります。
長男の嫁に対する財産の分配が他の兄弟の遺留分を侵害する場合にはその権利行使に対する牽制として、侵害しない場合でも兄弟間の軋轢防止のために、付言事項を活用していくとよいでしょう。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(2)【参考例あり】

(3)「家業である会社の経営権を長男に相続させたい」~オーナー経営者の付言事項活用事例

オーナー経営者の方で、その子供も家業に携わっている場合、後継者にもご自身と同じようにオーナー経営をしてもらいたい、と考えるケースがあります。
このようなときは、将来の安定した会社経営のためには株式の全部を家業を継ぐ予定の子供に相続させるのが望ましいでしょう。

もし、他にも家族がいると、他の家族にも相続権があり、相続の内容で争いのもととなる可能性があります。
将来の事業の継続を困難としないためには、ご自分の気持ちや、家業に貢献してきた子供の功績、他の家族への感謝の気持ちなどを付言事項として記載しておくとよいでしょう。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(3)【参考例あり】

(4)「自分の希望する葬儀方法で葬儀を行ってほしい」~葬儀方法を付言事項に記載するときの注意点

ご自身の価値観や宗教観によって、行ってほしい葬儀方法の希望をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
生前から葬儀の方法について話そうとしても、実際のところ現実味がなく、ご家族に話し辛いとお悩みになる方も多いようです。
また葬儀方法を巡って親族間でトラブルになってしまうこともあるようです。

トラブルを避け、残されたご家族が葬儀方法について迷わなくてすむように、付言事項に葬儀方法の希望を記載しておくとよいでしょう。
その際の注意点や効力について、具体例と合わせて紹介していきます。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(4)【参考例あり】

(5)「実子と養子の間のトラブルを避けたい・・・」~相続対策で養子縁組を行った場合の付言事項の例

法定相続人の人数を計算する場合、養子縁組をすると、実子がいる場合には養子1名まで、実子がいない場合は養子2名まで、法定相続人の人数を増やすことができます。
このことで相続税の基礎控除額がアップし、死亡保険金死亡退職金の非課税枠が増えます。従って節税対策になります。
しかし、養子が増えたことにより「遺留分」を巡って、トラブルに繋がりやすくなるようです。

こちらの記事で実子と養子の間の相続トラブルを避けるために、付言事項を活用した例を見ていきましょう。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(5)【参考例あり】

(6)「死後に臓器提供したい」~遺言で臓器提供の意思表示をしたいときの付言事項活用例

臓器提供は死亡後すぐになされることが重要ですので、まずは遺言書以外で事前に臓器提供の意思表示をし、家族からの理解を得ておくことがポイントとなります。
そのうえで、付言事項で自分の意思を相続人に伝えることで、臓器移植の手続きをすすめた家族にとっては心やすらぐメッセージとなるのではないでしょうか。
以下の記事では、「意思表示カード」などで臓器提供の意思表示を行っている、という前提で、遺されたご家族に自身の意思を伝えるのに付言事項を活用する例を紹介いたします。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(6)【参考例あり】

(7)「献体して遺体を医学発展に役立てたい」~献体について付言事項に記載したほうが良い理由は?

献体とは、医学・歯学分野の解剖学の教育や研究のために、自分の死後の遺体を提供することです。その提供は無条件・無報酬となります。
献体を行うためには、事前に献体の登録と申し込みが必要で、生前に行う献体の登録には、原則として肉親の同意が必要になります。

献体が行われた場合、遺骨が長期間にわたって戻ってこない、という状況になります。遺されたご家族の中には、不安に感じるかたもいらっしゃるかもしれません。

このような場合に備えて遺言書に自分の気持ちを残しておくと、家族や親族が亡くなった人の気持ちを理解し、献体に協力することができ、手続きもスムーズに進のではないでしょうか。下記の記事で、献体を希望する場合の具体的な付言事項の例を紹介します。

遺言書の「付言事項」活用のポイント(7)【参考例あり】

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ここまで見てきたように、付言事項は”自由に”記載できる項目ですので、自身の想いや希望を伝えたい様々な局面での活用可能性があります。
遺言書の作成をお考えの方は、一度、上記の例を参考に付言事項の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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