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コラム

相続税の申告が必要なのはどんな人?(2)

2018.9.20
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前回の記事でお伝えしたとおり、相続税の基礎控除額と相続財産の課税価格を比べることで相続税の申告が必要かどうかがわかります。

ただし、基礎控除額を下回っていても申告が必要なケースがあります。こちらで詳しく確認していきましょう。

相続税の基礎控除額を下回っていても申告が必要なケース

前回の記事で、相続税の基礎控除額と相続財産の課税価格を比べて基礎控除の枠内に収まっているようであれば原則として申告は不要とお話しましたが、一定の特例等を利用する場合には申告手続きが必要になるので注意を要します。

例えば以下のような特例を利用した結果、数字上は相続税の税額が0以下になったとしても、申告手続き自体は必要です。

①配偶者の税額軽減

配偶者は相続税においては特別に優遇されていて、大きな税額軽減の措置を受けることができます。

配偶者が負担すべき相続税額を計算して、算出された額から特別に1億6000万円または法定相続分のどちらか大きい方の数字を差し引くことができます。

差し引いた結果の数字が0以下になれば納税は不要ですが、申告手続きは行わなければなりません。

②小規模宅地の特例

これは一定の宅地について、宅地の種類に応じた限度面積までを減額して評価し、相続税の負担を軽減することができるものです。

この特例を利用する場合も申告手続きが必要になります。

③農地等を相続した場合の納税猶予の特例

農業相続人が農地等を相続した場合に、相続税の納税が猶予される特例です。

この特例も利用するには相続税の申告手続きが必要になります。


以上のように納税が不要でも申告だけは必要なケースもあることを覚えておいてください。

もし相続税の申告漏れがあったら?

必要な相続税の申告漏れがあった場合はペナルティを課せられることがあるので、その概要だけは押さえておきましょう。

①無申告加算税

必要な相続税の申告をしなかったことによる懲罰的な意味合いのあるもので、必要な納税額に一定の加算割合をプラスされます。

②過少申告加算税

本来必要な税額よりも少なく申告した場合に適用があるもので、追加で納めるべき税額に一定の加算割合がプラスされます。

③重加算税

仮装や隠ぺいを行うなど、悪質性が高いと判断されるケースでは無申告加算税過少申告加算税に代えて、加算割合が通常よりも重くなる重加算税が課税されます。

④延滞税

納めるべき税額について、法定納期限の翌日から実際に納付がなされる日までの日数に応じて、一定の割合で延滞税がかかります。

一般の借金でいうところの遅延利息のような性質を持ちます。

まとめ

今回はどんな場合に相続税の申告が必要になるか見てきました。

相続税の基礎控除額と相続財産の課税価格を比べて、前者の方が大きいようであれば相続税の申告は原則不要です。

ただし、申告手続きを取ることが条件となる特例等もあるので注意を要します。

実際の相続税の計算は素人の方には複雑で難しいため、相続が発生して計算が必要になった場合は税理士に相談するのが安全です。

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