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コラム

外国籍の人が関係する場合の相続手続き(1)

2018.6.14
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国際化が進む近年では日本国内でも外国人の数が増加しています。

日本国内で外国籍の人が亡くなった場合、法律の適用などの面で色々と複雑な事情が絡んでくることになります。

今回は外国籍の人が関係する相続「渉外相続」について、特に被相続人が外国籍だった場合に焦点をあてて解説します。

渉外相続とは?

渉外相続」は法律上の正式な名称ではありませんが、外国籍の人が相続に絡んでくる事案のことをいい、時に「国際相続」などと言われることもあります。

後述しますが、渉外相続事案では外国の法律が適用になることもあり、日本とは異なる法律のシステムによって事案が処理されることもあります。

相続に関する法律は各国で違い必ずしも日本の相続法の考え方が通用しないこともあるのです。

法概念の一種として「相続分割主義」というものがあります。

これは、相続財産を動産と不動産とに分け、動産の処理については被相続人本国の法律を適用し、不動産の処理についてはこれが存する国の法律を適用するという考え方です。

一方、そのように財産の種類ではなく、全ての財産について基本的には被相続人の本国法を適用するという「相続統一主義」という考え方もあります。

日本は後者の相続統一主義を採用していますが、これを採用している国々の中でも実際の具体的な取扱いはさらに細分化していきます。

被相続人が外国籍だった場合の相続税申告手続き

ではここで、被相続人が外国籍だった場合の相続税の申告手続きについて、一般的な相続との違いを考えていきます。

渉外相続では色々な問題が出てくるのですが、まず考えなければならいのが、相続手続きをどこの国の法律に基づいて処理するのかという「準拠法」の問題です。

①準拠法はどの国の法律になるのか?

被相続人が外国籍の場合、必ずしも日本の民法が適用になるわけではなく、基本的にはその人の本国法が適用になります。

これは「法の適用に関する通則法」という法律によって決められているためです。

本国法が適用になる場合、相続人が誰になるか、相続分がどうなるかなどは当該国の法律に従うことになります。

ただし、その本国法の規定で「死亡した国の法律に従って処理すること」と定められている場合には日本の民法に従って処理されることになります。

②相続人の特定方法について

次に、相続人の特定方法についても問題が生じます。

通常、相続人の特定には被相続人戸籍を辿って生存している相続権利者を探していきますが、戸籍制度というのはどの国にもあるものではありません。

戸籍制度がある国の場合は取り寄せることができますが、かなり時間がかかります。

戸籍制度が無い場合は仕方がないので戸籍に代わるもの、例えば出生に関する証明書や婚姻証明書、死亡証明書などが取れれば利用します。

また相続人となる人が大使館、領事館、公証役場などで「自分たち以外には相続人がいない」旨を宣誓し、その認証を得た「宣誓供述書」も利用されることがあります。

その国によってどのような方法が可能か全く異なりますから、実務は非常に複雑で時間もかかり大変な作業になります。


相続人が特定できたら、次は課税される相続財産を適切に把握しなければなりません。

相続財産の把握にあたっても、日本国内で完結する相続手続きと違いがあるのでしょうか?次回の記事で詳しく見ていきましょう。

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