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コラム

相続財産から控除できる債務のまとめ(2)

2017.6.21
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前回の記事では「相続財産から”差し引くことのできる”債務」について解説しました。一方、債務には相続財産から差し引くことのできない債務もありますので、今回の記事で確認をしていきましょう。

相続財産から差し引けない債務について

(1)被相続人に固有の債務

債務の性質上、被相続人のみの債務と考えられる一身に専属する義務については、相続財産から差し引くことができません。これは、その人のみに帰属すると考えられるので、他の人が債務を負うことが成立しないと考えられるからです。

たとえば親権者の地位や、扶養義務者の地位に基づく義務から発生したものについては、相続財産から差し引くことができません。離婚した場合の財産分与をする義務についても、扶養的な要素のある部分については、相続財産から差し引くことはできません。

(2)非課税財産に該当する債務

被相続人が生前に購入したお墓の未払代金などは、相続財産から差し引くことはできません。お墓は非課税財産ですので、もともと税金がかからないものと考えられるので、相続税の計算についても考慮すべきではないと考えられるからです。

どのような資産が非課税財産に該当するのかも、専門家でない人が判断するのが難しいですので、税金の専門家である税理士に相談して判断をしてもらうのがよいでしょう。

債務、葬式費用を相続財産から差し引くことが出来る人は誰なのか?

債務などを相続財産から差し引くことのできるのは、その債務を負担することになる相続人と包括受遺者です。

包括受遺者とは、遺言によって遺産の全部またはその一部を割合によって与えられた人です。相続財産から差し引くことのできる債務を負担しなければならない人と考えれば、わかりやすいと思います。

まとめ

相続財産から差し引くことのできるものは、特定の種類の債務とお葬式の費用です。たくさん債務があったほうが相続税が安くなると思って闇雲に引けばよいわけではありません。債務の中にも、差し引くできるものと差し引くことのができないものがあるので、慎重に判断していく必要があります。

また、相続発生時に気をつけたいのが、連帯債務や連帯保証がある場合です。

これらは、債務ではありますが主たる債務者が返済できなくなるまでは請求がくるわけではないので、連帯債務や連帯保証があることに気づかない場合もあります。また、被相続人自身が借りたお金ではないので、債務がいくらになるのか予想がつきません。連帯債務や連帯保証があり金額が大きくなりそうな場合には、相続放棄の手続きをとるなど対策をしなければならないときがあります。

相続時の債務の取扱いは税額に影響を与えるために慎重にならなければなりませんし、相続すると借金を引き継ぐことになるために、どれだけの債務があるのかもしっかりと把握しなければなりません。

被相続人に債務がある場合には不安になることも多いと思いますが、信頼できる相続の専門家である税理士に相談すれば、どのような点に気を付けなければならないかアドバイスを受けることができますので、相続税に詳しい税理士に相談することをおすすめいたします。

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