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コラム

相続に関する期限や時効のまとめ(3)

2017.9.11
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ここまで見てきたとおり、相続人と相続財産が確定し、遺産分割が無事に完了するといよいよ相続税を申告して納税しなければなりません。相続税の申告期限を守れなかった場合、ペナルティが生じてしまいます。

忘れがちな相続税の申告と納税

相続税とは「相続人が相続によって財産を取得した際に支払う税金」です。

相続税の申告や納付においての注意ポイント

相続税には「基礎控除」が定められており、相続財産がそれ以下のケースでは申告も納税も必要ありません(相続税の基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数)。

相続財産が基礎控除額を超える場合には、「相続の開始を知った日(多くは被相続人が亡くなった日)から10ヶ月以内に税務署に申告」することになります。

相続税の納付は一括支払いが原則で、相続人の一人が支払わないと他の相続人で連帯して支払う義務が生じるので注意が必要して下さい。また、納税が遅れた場合には「延滞税」、少なく申告した場合には「過少申告加算税」、申告を忘れていた場合には「無申告加算税」、財産を隠すなど虚偽の内容で申告した場合には「重加算税」などのペナルティがあります。相続税の申告は期限内に正しく行うことが大切です。

遺言があっても遺留分減殺請求権で法定相続人は守られている

民法では遺言書に「全ての財産は友人であるAさんに渡すこと」と記載されていた場合であっても、法定相続人被相続人の兄弟姉妹を除く)に対して、「遺留分」と呼ばれる相続分を認めています。つまり、遺言書で「全ての財産」と書かれていても、その中の一定部分法定相続人が相続することができます。そしてその権利が「遺留分減殺請求権」です。

遺留分減殺請求権の注意ポイント

遺言で相続人を指定している場合、その相続人に対して遺留分の支払いを請求します。

請求には「話し合いによる合意」が理想ですが、合意できない場合には家庭裁判所での「遺留分減殺における物品返還調停」を行います。これはあくまで調停なので、家庭裁判所で行う話し合いだと思って下さい。さらに合意できない場合には、訴訟に進むことになります。遺留分法律で守られているので、冷静に話し合うことが大切なポイントです。

真の相続人が相続を回復する相続回復請求権

親子関係がないのに親子と称して、遺産を相続している人(表見相続人)がいるとします。

例えば共同生活を行っている場合で、自宅の所有者が亡くなった際に相続人と称して不動産を相続した場合です。そのような時には実子など正当な法定相続人(真正相続人)が、相続権を回復しなくてはいけません。その権利が「相続回復請求権」です。

相続回復請求権の注意ポイント

本来の正当な相続人が権利を回復するのは当たり前ですが、注意ポイントとして相続回復請求権には時効が存在します。

時効は「表見相続人が相続を行ったことを真正相続人が知った日から5年」であり、それまでに行使しなくては時効が成立し、相続回復請求権が消滅します。またその真正相続人がその事実を知らなくても、20年経過すれば時効が成立します。

相続回復請求権の履行も遺留分減殺請求権と同様に、「話し合い」「調停」「訴訟」と段階を踏んで解決します。

相続でのトラブルが急増している

近年、相続でのトラブルが増加しています。相続トラブルは遺産の大小ではなく、様々な権利関係の侵害によって生まれることが多いのです。また相続には民法による規定や、税法による規定などが複雑に絡みあって、解りにくいのもトラブルの原因になっています。相続を行う際には法律や税務の専門家と相談して進めることが良いでしょう。

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