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コラム

相続財産を寄附したときの税務上のメリットは?(2)

2017.8.25
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前回の記事で解説したとおり、相続財産を国や地方自治体、公益性の高い特定の団体へ寄附した場合には、原則として寄附した遺産の相続税は課税されません。また「公益信託」を活用することでも、特例が適用となります。詳細を確認してみましょう。

寄附が可能な特定公益法人とはどのような団体か?

日本には様々な種類の特定公益法人がありますが、寄附により相続税が免除になる法人は特に公益性の高い活動を行っている団体です。主なものをピックアップしてみましょう。

公益信託に支出することで相続税が免除される

公益信託」と呼ばれる制度をご存じない人も多いと思いますが、これは個人や法人が一定の財産を銀行(信託銀行等)へ支出し、銀行がそれらを管理運用して公益目的に使用する制度です。

遺産を公益信託に支出する場合においても公益性が高いことから、相続税の免除特例が適用になります。

公益信託に拠出しても非課税とならないケース

公共信託は信託銀行等の金融機関に遺産を支出しますが、以下の要件を満たさない場合、非課税の特例が認められないケースがあります。

①    支出した遺産は相続や遺贈によって取得したものであること。

②    支出する場合には相続税の申告期限までに行うこと

③    公益信託が公益性の高い目的で使用されていること

実際に公益信託の活用を検討する場合には、上記の点に注意しながら進めましょう。

注意したい!特例が除外されることがある

寄付や支出を行った場合でも、一定の条件でそれらの特定が後に除外されることがあります。

①    寄附を行ってから2年以内に組織や団体が消滅したり、公益性のない活動に遺産を使用したりした場合

②    寄附をした相続人やその親族が、寄付を受けた共益法人から特別な利益を受けている場合

遺産を寄附した時点で公益性の高い団体であっても、寄付から2年以内に遺産を公益目的以外で使用した場合は適用外となります。また寄附をした先の公益法人から特別な利益を受けている場合も同様になります。寄附する団体は特に注意して選択することが大切です。

寄附による相続税免除の手続き

寄附による相続税の免除規定を利用するには、相続税申告書の14表に「寄付した日」「遺産の種類」「寄付先」「相続人の氏名」…などを記載して、証明となる明細書等を添付することになります。

銀行振込で現金を寄付した場合には、銀行の振込証明を持参すると間違いないでしょう。またその他の遺産については、相手から受取証明を書いてもらうことも大切です。

相続税の節税には寄附の選択肢もあることを覚えておこう

税制改定によって平成27年から相続税の計算が大きく変わりました。大きな特徴は基礎控除が少なくなることで、これにより相続税を支払わなければならなくなる世帯が多くなることが想定されています。

相続税は国民の義務なので仕方がありませんが、使用方法が明確ではなく不満に思う人も少なくないでしょう。そこで遺産の寄付を行うことで、自分や故人の意図によった利用も可能になります。

遺産の有効な活用方法として、「遺産の寄付」を検討することも大切ではないでしょうか?

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