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コラム

相続発生前に押さえておきたい「遺留分減殺請求」のポイント(1)

2017.11.10
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相続が起きる場面では、自分以外の色々な人と否応なく繋がりを持たねばならないことが多くなります。相続事案では財産の権利も絡むことから、複雑な利害が絡むと速やかな解決が難しくなることもしばしばです。

例えばあなたの夫が亡くなったとして、残された遺言に「全財産を愛人に譲る」と記されていたらどうでしょう。

現在の我が国の法律では遺言の力が強く、その内容が優先されるのが原則です。ではあなたは財産を一銭も相続することができないのでしょうか。

こんな時に活躍するのが「遺留分(いりゅうぶん)」の知識です。

遺留分(いりゅうぶん)とは

遺留分とは、一定の相続人に対して認められる、遺産の最低限の取り分のことをいいます。

冒頭のように遺言で全財産を愛人に譲るなどは極端ですが、例えば複数の相続人がいる場合に特定の相続人に全財産を相続させたり、特定の者だけが優遇された場合には他の者の取り分が少なくなり不満が出るでしょう。

亡くなった者に近い家族の中でも最も血縁の近い一定の相続人には、それまでに親密な関係を築いているのだから最低限の取り分を確保するべきだ、というのがこの「遺留分」の主旨になります。

遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)とは

遺留分というのは最低限の取り分のことですが、自分の取り分が侵害された場合でも何もしなければ遺留分を確保することはできません。これは権利ですから自らその主張をしなければならないのです。

自分の取り分である遺留分を侵害している者に対して「私の遺留分を返してください」という主張ができる権利のことを「遺留分減殺請求権」といいます。遺産を譲り受けた他の者に対してこの主張をすることで、初めて遺留分を確保することができます。

遺留分減殺請求の方法としては法律上は口頭や通常の郵便などでも可能ですが、証拠が残るように内容証明郵便で行うのが一般的です。

遺留分の権利がある人と遺留分の割合

遺留分の主張が可能なのは兄弟姉妹以外の相続人です。具体的には配偶者と子代襲相続人を含みます)、そして親や祖父母などの直系尊属遺留分の権利者となります。

兄弟姉妹に遺留分が無い理由としては、被相続人の兄弟姉妹は多くの場合、別々に生計を維持しているので遺留分で最低限の財産を確保してやらなくても生活に困ることは少ないから、とされています。

それよりも保護の必要性が高い配偶者や子などの救済を法律は重視しているのです。

相続人全体に対する遺留分の割合としては、直系尊属のみが相続人となるケースでは法定相続分3分の1、それ以外の場合は法定相続分2分の1となります。


ここまで遺留分遺留分減殺請求の概要を押さえてきました。相続におけるご自身の権利を守るためにも大切な内容ですので、ぜひ理解を深めてみてはいかがでしょうか。

次回の記事では遺留分減殺請求ができない場合と期限について、詳しくみていきたいと思います。

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