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コラム

相続財産に欠陥があった場合、相続はどうなるのか?(2)

2017.7.31
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取得した相続財産に欠陥があった場合、欠陥のあった相続財産を取得した相続人を保護する必要があります。このことを「相続人の担保責任」と言い、前回の記事で解説しました。

今回の記事では「相続人の担保責任」の具体的内容について、詳しくみていきましょう。

相続人の担保責任の具体的内容について

(1)解除

相続人が取得した財産に欠陥があった場合に考えられる方法として、「解除」という方法があります。解除というのは、遺産分割のやり直しを行うことです。

解除は、相続財産に欠陥があるために、遺産分割をした目的を達成することができないときにのみ行うことができます。土地に他人の借地権がついていて、相続した土地を自分で使用することができない場合が考えられます。

(2)損害賠償請求

相続人が取得した財産に欠陥があった場合、次に考えられる対処方法に「損害賠償請求」という方法があります。

損害賠償請求は、他の相続人に対して、「不利益や過不足分について」行うことができます。

注意点

(1)請求期限

相続財産に欠陥があった場合に、他の相続人は具体的相続分に応じた額について責任を負いますが、この遺産分割による担保責任の存続期間は、その相続財産の欠陥を知った時から1年になります。
したがって、その相続財産の欠陥を知ってから1年以内に解除や損害賠償請求を行わなければなりません。

(2)担保責任の指定

被相続人遺言することで、相続人の担保責任を指定、つまり変更をすることができます。担保責任の指定遺言でしかすることができません。遺言することで相続人の担保責任を免除したり減免することができます。

たとえば土地に隠れた欠陥があってその価値が1,000万円あったと思っていたところ、実は500万円しかなかった、という場合には、他の相続人は差額の500万円について責任を負わなければならないところ、遺言があればその500万円について責任を負う必要がなくなります。

相続財産に欠陥があった場合には

相続財産に欠陥があった場合、遺産分割がせっかくうまくいったとしてもあとからトラブルになってしまいます。これを防ぐには事前の相続財産の調査が必須となりますが、相続財産の調査は時間も手間もかかり大変ですし、そのときにはわからない相続財産の欠陥がある場合もあります。

したがってあとから、相続人の担保責任が問題となるケースが生じてきます。できれば事前に税理士などの相続のプロに相談をしながら、相続対策をすすめていくことが大切となります。

もし相続財産に欠陥が見つかった場合には、解除や損害賠償などの手続きも必要になりますので、相続の専門家に相談することをおすすめいたします。専門家である第三者が関与することで当事者も客観的になることができますので、スムーズに手続きを進めることができます。

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