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コラム

借金(消極財産)がある場合の相続手続きは?(2)

2018.2.1
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前回の記事では、被相続人連帯保証人であった場合会社を経営していた場合を事例に、借金がある場合の相続で発生しうる課題を確認しました。

こちらでは具体的な対処方法を確認していきます。

具体的な対処方法① 相続放棄(そうぞくほうき)

保証債務も含めた借金などのマイナスの財産の方がプラスの財産よりも大きい場合は「相続放棄」をするべきです。

相続人としての地位を放棄し、プラスもマイナスもどちらの財産も引き継がないことになるので、借金の弁済義務から解放されます。

ただし、相続開始から3か月以内に家庭裁判所で所定の手続きが必要なことと、財産を一部でも処分してしまうと単純承認したとみなされ相続放棄ができなくなること、一度相続放棄をしたら原則として取り消すことができないことに注意してください。

具体的な対処方法② 限定承認(げんていしょうにん)

プラスとマイナスどちらの財産の方が多いのかはっきりしない時は「限定承認」の選択が考えられます。

相続放棄はプラスの財産も放棄しなければなりませんが、限定承認は一応故人の財産を引き継ぐものです。

その上で、プラスの財産の範囲内で借金などの返済の責任を負えば済むので、万が一の場合も借金の弁済に自己資金を用いなくても大丈夫です。

ただし、こちらも相続開始から3か月以内に手続きが必要なこと、財産を一部でも処分してしまうと単純承認したとみなされ限定承認ができなくなること、また限定承認は相続人全員の合意の元で行う必要があることに注意してください。

そして限定承認を行うと税務上は一旦相続財産を時価で相続人に対して譲渡したとみなされるため、ケースによっては譲渡所得税が課税されることもあります。

こちらは故人の準確定申告で清算する形になります。

また限定承認の手続きの実務は、相続放棄よりもはるかに手間がかかります。

借金(消極財産)がある場合の相続の注意点

借金などの消極財産があることが分かっている場合、入念な財産調査が必要です。

保証債務も含めて、借金は人に隠したがるものですから、プラスの財産よりも把握が断然難しいので調査漏れが起きやすいのです。

借入金や保証債務についての契約書の捜索、付き合いのある金融機関への照会、金融機関が利用する信用情報機関への照会などを必要に応じて行わなければなりません。

現実の場面では、相続放棄限定承認などを選択するには相続開始から3か月いう期限があることに注意が必要です。

その中で財産調査や遺産分割協議などに追われることになるので、かなり焦ることになると思います。

財産調査は独特のノウハウが必要になるので、相続に明るい専門家の支援を受けることも一つの選択肢となるでしょう。

まとめ

今回は被相続人に借金がある場合について、中でも扱いの難しい連帯保証人や経営する会社の借金などに焦点を当てて見てきました。

誰かの借金の連帯保証人になっている場合は基本的にその保証債務は相続の対象になってしまうので注意してください。

相続放棄限定承認が責任から逃れる手段として活躍しますが、その選択を決めるためには相続開始から3か月以内に財産調査や債務調査を行って債務の範囲をある程度確定しておく必要があります。

その際、マイナスの財産の調査が素人の方には難しく、調査漏れの危険が生じやすいことは意識しておく必要があります。

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