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コラム

借金(消極財産)がある場合の相続手続きは?(1)

2018.1.30
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相続によって相続人に引き継がれる財産は、現預金などのプラスの財産(積極財産)だけではりません。

借金などのマイナスの財産(消極財産)も引き継がれるため、マイナスがプラスを上回ると相続人が借金の返済に追われる危険が出てくるので注意が必要です。

この章では消極財産の中でも幾分扱いが難しく、相続時に問題になりやすいものについて解説していきます。

相続時に問題になる「借金」とは?

①連帯保証人

故人(被相続人)本人の借金だけでなく、他人の借金の保証債務も相続では基本的に消極財産として相続人に引き継がれます。

保証債務の現場でよく用いられるのは、保証人も主債務者と同等の責任を負う「連帯保証人」という種類のものです。

例えば被相続人となった父が友人の借金1,000万円の連帯保証人になっていたとして、母と子であるあなたが相続人となった場合、父の連帯保証債務は法定相続分ずつ相続されることになります。

このケースでは法定相続分は母子それぞれ二分の一ずつですから、連帯保証債務も各500万円ずつの責任となります。

この保証債務は遺産分割協議特定の相続人に集中させることができます(例えば子が1,000万円全額の責任を負うなど)が、あくまで内輪の決め事であり債権者に対しては効力を持ちません

従って、上の例では債権者はなお母にも500万円分の弁済を求めることができます。

経営する会社の借入金

故人(被相続人)が会社を経営していた場合は借金の扱いが少し複雑になることもあります。

まず、会社が個人経営の形態(個人事業主)であった場合、会社=個人ですので、会社の借入金も故人の借金と同等に扱われます。

しかし会社が法人格を有している場合、会社と個人は切り離されるので、基本的に会社名義の借金は被相続人の債務とはなりませんから、相続の対象にはなりません。

ただし、会社法人の借金について社長であった故人が連帯保証人になっているケースは話が違ってきます。

この場合相続人は連帯保証人の地位を承継することになり、相続人は主債務者である会社と同等の責任を債権者に対して負うことになります。

もし故人が負っていた保証債務の種類が連帯保証ではなく通常の保証人としてであれば、その保証債務を承継した相続人は債権者に対して「まずは主債務者である会社に対して先に取り立てを行ってください」と抗弁(反論)することができます


借金(消極財産)がある場合の相続、状況が複雑になってしまいなかなか一筋縄ではいかない、ということが伝わったかと思います。

それではこのような場合は具体的にどのように対処していけばよいのでしょうか?次回の記事で見ていきましょう。

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