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コラム

作成した遺言の変更や取消し(撤回)はどうすればいい?(1)

2018.1.9
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遺言を残すことは、人生を終えて家族に別れを告げる者として最後の礼儀と言えるかもしれません。遺産のことで一族が揉めてしまうことのないように工夫しながら、且つ自分の遺志をどうやって実現させるか、大いに悩みながら作り上げていきます。

しかし遺言は生前に作成するものですから、完成させた後で状況が変わることはよくあります。

状況の変化によって古い遺言の内容がそぐわなくなった時には古い遺言を取り消したり、内容を変更したりすることができます

遺言の変更、取消し(撤回)とは?

一度作成した遺言が状況にそぐわなくなった時、以前の遺言内容の全部または一部を取り消すことを正式には「撤回」と言います。

一部の内容を撤回した場合は、それ以外の遺言の内容は効力を持ちます。また、全部または一部の条項を撤回するのではなく、その内容を変更することもできます。

この変更や撤回にはルールがあるので、これに従って行わなければなりません。

遺言には大きく自筆証書遺言公正証書遺言があるので、その別に変更と撤回を行う方法について次項から見ていきます。

遺言の取消し(撤回)の方法

まずは以前作成した遺言の全部または一部を撤回する方法を見てみましょう。

自筆証書遺言の場合

自筆証書遺言の場合、焼却してしまう、あるいは破って捨てるなどして破棄するとその遺言の効力が全て失われ遺言全体を撤回したことになります。

また、新しい自筆証書遺言または公正証書遺言を作成し、その文面で遺言の内容の全部または一部の内容を指定して「撤回する」旨の記載をすることで撤回することも可能です。

公正証書遺言の場合

公正証書遺言の原本は公証役場に保管されているので、交付を受けた正本や謄本を破棄するだけでは撤回することができません

この場合は公証役場に出向いて以前の遺言の撤回手続きをすることができます。

撤回だけであれば費用は11,000円で済みます。

また日付のより新しい自筆証書遺言で前の遺言の全部または一部内容を指定して撤回することもできますが、自筆証書遺言発見されない恐れもあるためお勧めできません。

遺言作成者が遺言に記載されている財産を処分や贈与した場合

また、例えば遺言書に「Aに不動産Bを相続させる」と記載しておいて、その不動産Bを生前に売却する、誰かに贈与するなどして処分してしまった場合、遺言の内容と現実が抵触する部分について撤回したものとみなされます。

従ってAは不動産Bを相続できないことになります。


ここまで遺言書の取消し(撤回)の方法を確認してきました。遺言書方式によって手順が異なってきますので、実際に取消し(撤回)する場合は注意が必要です。

次回の記事では「変更」の方法を確認していきます。今回の内容と合わせて理解を深めていきましょう。

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