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コラム

贈与者の死亡により効力が生じる契約「死因贈与(しいんぞうよ)」(3)

2017.9.27
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ここまで2回にわたり、死因贈与の概要死因贈与のメリットと負担付死因贈与について、説明をしてきました。
今回の記事では、実際に死因贈与契約を成立させる際のポイントをまとめています。

口頭での死因贈与を成立させるために注意するポイント

前回の記事で紹介した死因贈与のメリットのひとつでもありますが、死因贈与口頭による契約でも効力があります。本来契約行為は必ずしも文書が必要ではなく、お互いが了承することで成立する性質があります。口頭での死因贈与契約で注意したいポイントをまとめてみました。

証人を用意する

口頭での死因贈与契約では証人が必要です。「家族や親戚」「友人知人」「弁護士などの代理人」など、第三者を契約の証人として立ち会わせるようにしましょう。証人が用意できないとどんなに、契約の有効性を訴えても認められないことが多いようです。

法定相続人全員の承諾を貰う

死因贈与は贈与者と受贈者の契約なので、予め家族などの法定相続人の承諾を得る必要はありません。

しかし、特に口頭契約の場合には贈与者が死亡した際に、財産の引渡しを法定相続人が拒むこともあり、裁判などの手続きが必要になります。このような事態を防ぐには、予め法定相続人全員に説明を行い、全員の承諾を得ることが大切です。

死因贈与契約書を作成する場合の注意ポイント

口頭での死因贈与契約では確実に財産を、受贈者へ引き渡せない事態が起こる可能性があります。そこで確実に死因贈与を履行するには、文書による死因贈与契約書を作成することが大切です。

死因贈与契約書は遺言書と違い、厳格な規定はありません。契約書を作成するポイントを説明します。

  • 契約日、贈与者、受贈者を明確に記載し、受贈者が契約を受託した旨を記載する
  • 契約が贈与者の死亡によって効力が生じることを記載する
  • 死因贈与で贈与する財産を明確にする
  • 負担条項があれば記載する
  • 贈与者、受贈者双方の署名、捺印を行う
  • 立会人や死因贈与執行者がいる場合には、その者の署名、捺印を行う

死因贈与は贈与ではなく相続

死因贈与は贈与者が死亡することで、効力が生じる贈与契約です。贈与には贈与税が必要になりますが、死因贈与ではその性格から贈与税ではなく「相続税」の対象になることを覚えておきましょう。

ただし、不動産の登記に関わる税金については、相続と見なされず特例が利用できません。

自分が死亡した時に財産をどのように分配するかは、その人の置かれている状況や事情によって異なりますが、遺言書以外にも方法があることを知ることは大切なことだと思います。死因贈与もその中の選択肢だと覚えておいて下さい。

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