相続・遺言のすべてを分かりやすく。
コラム

現金や預貯金の相続税評価方法(1)

2017.8.18
文字サイズ:

万一、大切な家族が亡くなってしまった場合、悲しみに暮れる日々が続いてしまう中、残された家族は沢山の手続きを行わなくてはいけません。相続もその中の一つで、法律では被相続人(亡くなった人)が亡くなったこと(相続が発生したこと)を知った日から10ヶ月以内に相続税の申告を行う必要があります。

相続税の申告を行う財産には「現金」「各種預金」「債権」「不動産」など沢山の資産がありますが、その評価方法には一定の基準が設けられています。特に評価方法を間違いやすい現金と預金について今回は解説します。

現金の評価は過去の贈与にも注意が必要

高齢者の中には「タンス預金」など、多額の現金を自宅に保管しているケースが珍しくありません。5,000万円もの現金をタンス預金として保有していた、というような事例も実際に存在しているようです。

相続における現金の評価は「相続開始日現在の残高」となっていますので、現金の額面合計と考えて下さい。つまり5,000万円であればそのままが相続税の対象になります。

また注意したいのが「相続開始前(亡くなる前)3年以内に贈与を受けた金額も相続税の対象になる」との規定がありますので、被相続人から3年以内に一定の金銭を受領した場合には合わせて申告が必要です。

普通預金の利息は原則として申告の対象外

近年の普通預金の金利は「雀の涙」の状態で、100万円を1年間預金しても数十円にしかなりません。このような金額では相続税に影響を与えないことから、多額でない場合の既経過利息は相続税の計算に含まなくてよいとされています。

普通預金では残高が相続税の評価額になるので、相続開始日の残高証明を銀行から取得して、その額を申告すれば問題はありません。

ただし注意したい点があります。

被相続人が「孫の教育費に…」と善意で、孫名義で開設した口座がある場合は、それが孫名義であっても被相続人の資産であり、相続税の対象になります。これは孫だけではなく「子供」や「配偶者」などでも考えられますが、全てが相続税の対象になります。あくまで名義ではなく「誰が預金したか?」が重要です。


ここまで現金と普通預金の評価方法を確認してきました。どちらも身近なものではありますが、相続税の計算をするに際しては注意点があるということがわかったと思います。

次回の記事でも馴染みが深い方も多い「定期預金」、そして、昔に比べ保有する方も多くなっている「外貨」について解説をしていきます。

facebook発信中

相続のバイブルはfacebookページでも、見逃せない相続情報、ぜひ活用したいと評判のセミナー情報などを発信しています。
SNSのみの事例紹介やご相談も発信中。フォローお待ちしています。

相続のバイブルfacebookページ