相続・遺言のすべてを分かりやすく。
コラム

相続税の「配偶者の税額の軽減」とは?(1)

2018.10.2
文字サイズ:

我が国では社会保障上で配偶者が色々と優遇されることが多いですが、税分野でも負担が軽くなる制度が各種用意されています。

相続税方面では「配偶者の税額軽減」という制度によって、税負担を大きく減らすことができるようになっています。

今回は配偶者だけに用意された相続税の税額軽減の措置について解説します。

「配偶者の税額の軽減」とは?

この制度は、被相続人の配偶者が相続によって取得した正味の財産が「1億6千万円」または「法定相続分」のどちらか大きい額までは相続税がかからないという制度です。

夫婦はともに助け合いながら生活し、財産を形成していきます。もしご主人が亡くなってしまわれた場合、残された配偶者である妻のその後の生活を保障する必要がある、という背景からこの制度は存在しています。

さて、この制度の基本的な考え方としては、まず配偶者の相続財産が1億6千万円に収まるかどうかを考え、これを超えるようであれば次に法定相続分に収まるかどうかという順で考えると分かりやすいかと思います。

配偶者の法定相続分はケースごとに以下のようになります。

①相続人が配偶者と子のケース

配偶者=二分の一

子=二分の一

②相続人が配偶者と直系尊属(父母、祖父母等)のケース

子はいませんが、直系尊属にあたる父母、祖父母等がいるケースです。この場合の法定相続分は、

配偶者=三分の二

直系尊属=三分の一

となります。

③相続人が配偶者と兄弟姉妹のケース

子と直系尊属(父母、祖父母等)はいませんが、兄弟姉妹がいるケースの法定相続分

配偶者=四分の三

兄弟姉妹=四分の一

となります。

④相続人が配偶者のみのケース

配偶者=100%

上記④の場合、配偶者が全ての遺産を承継するので、法定相続分=遺産の全額です。

従ってどんなに高額の相続財産を承継しても相続税はかからないことになります。

ただし、配偶者以外にも相続人がいて、その者が相続放棄をした結果、相続人が配偶者のみになったとしても、法定相続分の計算は当該相続放棄前の人数で計算することになる点は注意が必要です。


さてここまでで、相続税の「配偶者の税額の軽減」には大きなメリットがあることがわかりました。

しかしながら、このメリットを享受できるには一定の条件を満たさなければなりませんし、また、留意点もいくつかあります。次回の記事で確認していってみましょう。

facebook発信中

相続のバイブルはfacebookページでも、見逃せない相続情報、ぜひ活用したいと評判のセミナー情報などを発信しています。
SNSのみの事例紹介やご相談も発信中。フォローお待ちしています。

相続のバイブルfacebookページ