相続・遺言のすべてを分かりやすく。
コラム

「成年後見制度」の基本をおさえよう(1)

2018.2.13
文字サイズ:

高齢化が一層進む我が国では、認知症を発症する人も増え続けています。

厚生労働省の調査では、2012年段階には約462万人であった認知症高齢者数が、2025年には約700万人に達するとの推計結果も出ています。(参考:内閣府「 平成29年版高齢社会白書」 ※別サイトが開きます)

認知症だけでなく、知的障害や精神障害などによって判断能力が落ちてしまうと、社会生活上様々な不便や危険が伴うようになりますが、そのような事態になった時に当人を法的に支援するのが成年後見制度です。今回は成年後見制度の基本的な仕組みを解説します。

成年後見制度の概要

成年後見制度は「法定後見制度」と「任意後見制度」という大きく2つの種類に分けられます。

法定後見制度は、すでに判断能力が落ちてしまった人を支援する仕組みになっており、任意後見制度の方は、今現在はまだ元気だけれども将来の判断能力の低下に備えておきたいという要望に応えることができる制度です。

成年後見制度の種類

①法定後見制度(ほうていこうけんせいど)

法定後見制度では、本人の判断能力の低下度合いが強い順に「後見」「補佐」「補助」という細分化された種類が用意されています。

本人の判断能力の低下度合いが強いほどに、求められる支援の種類や幅も広がる仕組みになっており、支援者が本人の生活に関与する度合いがより強くなります。

メリットとしては、上で挙げた支援方法の種類にもよりますが、例えば訪問販売などで騙されて不当な契約を結んでしまっても、後からその契約を取り消すことができるなど、法的トラブルから本人を保護することができる点が挙げられます。

また本人に必要と思われる介護や生活支援のサービスなどの契約を代わって行ったり、契約することに同意を与えたりして、本人の生活を維持するための積極的な支援も行うことができます。

身近な生活面以外では、不動産を売るなど重要な契約を結ばなければならない場面でも支援者が一定の役割を果たします。

このように「法的トラブルのリスクから本人を保護するための措置」として、法定後見制度は機能します。

デメリットとしては、家庭裁判所で所定の手続きが必要になるため手間と時間がかかってしまう点が挙げられます。

また支援者は家庭裁判所が最終的に職権で決定するので、家族などの近親者以外の専門家(弁護士など)が選任される可能性もあり、その場合は報酬の支払いが必要になることなどがあります。


次回の記事では「任意後見制度」について解説をしていきます。ぜひご覧ください。

facebook発信中

相続のバイブルはfacebookページでも、見逃せない相続情報、ぜひ活用したいと評判のセミナー情報などを発信しています。
SNSのみの事例紹介やご相談も発信中。フォローお待ちしています。

相続のバイブルfacebookページ