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コラム

相続税路線価(そうぞくぜいろせんか)の基本

2018.6.28
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相続分野では国税庁が毎年発表する「路線価」が土地の評価の際に用いられます。

ところで、土地の価格は路線価以外にも複数あり、同じ土地でも複数の目線で評価されることから「一物四価(いちぶつよんか)」などと表現されます(「一物五価」と評することもあります)。

今回は土地についての複数の価値と、路線価の調べ方などについて解説します。

土地の値段の算出方法は?

ここでは土地についての4つの価値を見ていきます。

①時価(実勢価格)

時価はその土地の現在の市場価格のことで、簡単に言うと売りに出した時にどれくらいで売れるかという目線で見る評価の仕方です。

一般の方にとっては一番分かりやすい価値と言えるでしょう。

ただし時価は売り手と買い手との関係やそれぞれの事情、交渉上のパワーバランスなどで大きく変化しますから、安定した価格とは言えません。

②公示価格(公示地価)

公示価格は国土交通省が所管するもので、一般の土地取引の指標になる他、公共事業用の土地の取得価格の基準にもなるものです。

毎年1月1日時点での評価となり、毎年3月頃に発表されます。

③相続税路線価

国税庁が所管するもので、相続税の計算の為の土地評価法がこの路線価です。

評価時点は毎年1月1日時点で、7月頃に発表されます。概ね公示地価の80%程度の評価額となります。

また、路線価がついていない場所もありますのでそのような場所の場合はは固定資産税に一定の倍率を掛けて算出します。このため、相続税評価額の算出方法は「路線価方式」と「倍率方式」の2種類があるといわれています。

④固定資産税評価額

地元の市区町村が管理するのが固定資産税評価額です。

この評価は固定資産税の算定や登録免許税などの計算の為に利用されます。

評価時点は1月1日時点、毎年3月か4月頃に発表されます。

概ね公示価格の7割程度の評価額になります。また固定資産税評価額は三年に一度の評価替えがあります。

 

なお、冒頭でも述べたとおり土地の値段は「一物五価」と評されることがあります。このときは「基準地価(都道府県基準地標準価格)」を加えて”五”価とします。

基準地価は国土利用計画法に基づいて毎年都道府県知事が公表する価格で、公示地価でおさえられない場所を補完する目的で使われます。毎年7月1日を基準日とし、9月に発表されます。

 

相続手続きに最も関係の深い「相続税路線価」についてより詳しく見ていきましょう。

土地の値段は「一物四価(一物五価の場合もあり)」と言われ、目的に応じて使い分けられることを説明しました。

今回は「相続」を目的とした場合に使用される「相続税路線価」について、さらに詳しく解説をしていきます。見ていきましょう。

相続税路線価の調べ方

相続税路線価は各地の税務署で冊子状のものを閲覧することができる他、一部の図書館や市役所などにも設置されています。

また今はネット上でも見ることができます。

路線価の厄介なところは、一見住宅地図のようにも見えるのですが、その土地の相続税評価額を算出するために必要になる数字や記号など各種の情報が記載されているため、その読みこなしが大変になるところでしょう。

基本的には、1㎡あたりの路線価が千円単位で表示されており、その路線価が適用になる範囲が矢印で示されています。

例えば「390」という数字がある区域では、1㎡あたり39万円であることを示しています。

数字の後ろに付くA~Gのアルファベットは借地権割合といって、人に貸している土地などの評価の際に使用するための情報になります。

またこの数字は記号で囲まれているものもあり、この記号は地区区分を表しています。例えばビル街区や繁華街地区などの地区区分を表します。

地区区分は路線価計算上の調整として、奥行価格補正などを行う際に関係してきます。

ちなみに記号がない区域は普通住宅地区を表しています。

このように慣れていない人にとっては一癖あるのが路線価図です。

可能であれば最初は見方が分かる人と一緒に閲覧して、読み取り方を指導してもらうといいかもしれません。

古い相続税路線価で申告してしまったらどうなる?

相続税路線価は相続が起きた年のものを使用しなければなりません。

もし間違って古い相続税路線価を使用して相続税評価をしてしまった場合、申告納税をやり直す必要がでてきます。

もし本来納めるべき税額よりも少なく申告、納付してしまった場合は「修正申告」が必要です。

修正申告をすると追加で納めるべき税額について、納税が遅れた分のペナルティとして「延滞税」がかかります。

一般的な借金の返済が遅れた際の延滞利息のようなものです。

また税務調査の事前通知を受ける前に自主的に修正申告した場合を除いて、「過少申告加算税」というペナルティもあります。

本来よりも少なく申告、納税を行ったことそのものに対する懲罰的な意味合いがあるものです。

このようなペナルティがあるので、間違って古い路線価を使用することの無いようにしてください。

路線価の発表前に相続が起きたら・・・?

この相続税路線価は毎年7月頃発表されるものですが、相続というのはいつ起きるか分からないものです。

発表前に相続が起きてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。

発表前に相続が起きた場合には、その年の路線価が発表される7月頃まで申告手続きを待たなければなりません

その間落ち着かないと思いますが、前年分の路線価を使うのではなく、相続が起きた年分の路線価を使わなければならないことは覚えておきましょう。

まとめ

今回は土地の評価法が複数あることや路線価の調べ方などについて見てきました。

土地の評価というのは誰がどんな目的で評価するのかによって評価額が変わってくるので一つの土地にも複数の価値があるということです。

相続税の計算のために用いる相続税路線価については、慣れないうちは路線価図の見方が難しいので、最初は読み取りの経験のある人と一緒に閲覧したり、税理士などに一度詳しく教えてもらうと読み取りがしやすくなります。

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