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コラム

相続と空き家問題~「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の創設(2)

2016.1.6
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※前回の記事はコチラ→「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の創設(1)

前回の記事でもお伝えしましたが、「約820万戸の空き家」が大きな問題になっています。

築年数の経過した空き家は倒壊の危険があり、また管理が不十分なことで治安悪化の原因や、犯罪や少年非行の現場となることも懸念されています。個人所有で行政が踏み込めないことをいいことに、大麻や覚せい剤の取引場所となる可能性もあります。

現在国は、この空き家問題に対して、2つの施策をとっています。

1、空き家対策特別措置法

空き家

前記事にて、空き家の解体には固定資産税と都市計画税の軽減措置が阻害要因となっている、とお伝えしました。

この軽減措置を、上記のように治安面で問題となっている空き家は「対象外とする」として定められた法律が、空き家対策特別措置法(空き家対策特措法)です。

平成27年度から施行されている同法では、まず問題のある空き家を「特定空き家」として「勧告」の対象とします。次に、指導を受けても改善しない空き家について、固定資産税・都市計画税の軽減対象から外す、という法律です。

ただ「特定空き家」はどの機関が決めるのか。指導と勧告はどのようなものなのか、が決定及び浸透していないため、実際の空き家指定は慎重に行われる、と言われています。

固定資産税は、毎年1月1日の所有者を持って金額が算出されます。そのため、法律施行から1年後の2016年1月の固定資産税算出後、具体的な特定空き家の定義が発表されるのではと見られています。

2、空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例

もうひとつは、空き家の売買を活発にして、空き家を減らしていく目的で定められた、「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」です。平成28年税制改正大綱に含まれました。

一定の条件を満たした空き家の売却に対し、3,000万円の特別控除を行うというものです。

平成28年4月1日から、平成31年12月31日のあいだの売却が対象です。

「一定の条件」とは?

以下に「一定の条件」をまとめます。

  • 相続開始まで自宅で、相続により空き家になった。
  • 昭和56年5月31日以前に建築された。
  • マンションなど、区分所有建物ではない
  • 相続から3年を経過する日の属する12月31日までの相続であること
  • 売却額が1億円を超えないこと
  • 相続から空き家以外になっていないこと(使用履歴がないこと)
  • 行政から要件を満たす証明書等が発行されていること

以上の条件を「すべて満たす」必要があります。敷居が高い印象がありますが、控除額3,000万円はとても高額のため、まずは様々な条件と「実家の相続」に限定した適用となるようです。

今後の情報に注目していきたいですね。

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