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コラム

相続と空き家問題~「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の創設(1)

2016.1.5
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最近の相続・贈与の案件では、「空き家」をどのように扱うか、が大きな課題になっています。

統計局の調査によると、平成25年の空き家率は約820万戸と、総住宅数の13.5%にも達しています。全国的に空き家は増加傾向にあり、次回の調査では、約1,000万戸を突破し、更に大きく報道され、社会問題として顕在化するのではといわれています。

空き家率推移

出典:総務省統計局:平成25年住宅・土地統計調査(速報値)

では、なぜ空き家は減らないのでしょうか。相続と税金の視点から見てみましょう。

1.「二次相続」と居住地

空き家の増加に大きく関係する言葉に「二次相続」があります。一家のモデルケースを例に見てみましょう。

モデルケース 父…80代、母…80代、長男…50代、長女…40代

父が亡くなった時、母と居住していた実家は母に相続します。

国もその相続を支持していて、小規模宅地の特例など、いくつかの特例が用意されています。ここまでは問題ありませんが、母が亡くなる「二次相続」のときに、長男、長女のどちらかはこの実家を相続します。

ただ、どちらも40代以上。家族を持ち、実家と離れた場所に生活希望を持っている可能性は高いです。

2.実家を解体する歯止めとなる、固定資産税等の軽減税率

「では実家を壊して、更地にして所有すればいいのではないか」と思われるでしょうか。

実家を解体した場合、税金面で大きなデメリットがあります。

それは、固定資産税と都市計画税に定められている軽減税率の対象から外れてしまうことです。この2つの税金は所有者の持つ土地に対し課税されます。ただし、その上に建物が建っていた際、土地に対してかかる税金は以下のように軽減されます。

固定資産税:住宅用地の特例

  1.  200㎡以下の小規模住宅用地・200㎡を超える住宅用地のうち200㎡までの部分→台帳価格の1/6
  2. 200㎡を超える住宅用地のうち200㎡を超える部分→台帳価格の1/3

都市計画税:住宅用地の特例

  1. 200㎡以下の小規模住宅用地・200㎡を超える住宅用地のうち200㎡までの部分→台帳価格の1/3
  2. 200㎡を超える住宅用地のうち200㎡を超える部分→台帳価格の2/3

まとめ

主に上記の2点が「ネック」となり、新しい相続によって空き家は増加傾向となっています。現在、この現状に対して、2つの施策がとられています。

施策の詳細は次記事にて解説します。

※続きはコチラ→相続と空き家問題~「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の創設(2)

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