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新規事業は「別会社の設立」で節税!

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平成18年に施行された会社法で、少ない資本での会社設立が可能になりました。
起業したい方にとっては追い風となり、個人で法人を設立する方も増えています。
会社にとっても、別会社を設立することへの抵抗感がなくなり、節税目的や事業承継のために検討されている方も多いと思われます。

ここでは新規事業を別会社を設立して行う事を想定して解説いたします。

新規事業開始の手順

手帳

まずは社内事業部制、もしくは、カンパニー制で社内の一事業として新規事業をスタートさせるとよいでしょう。
このような最初のステップを踏むことにより、別会社を設立した際にもスムースに会社の経営にあたることができる、と考えられます。

社内事業部制とカンパニー制のポイント

  • 事業部制 ⇒ 社内事業部制でスタートの場合、売上や経費を把握して、事業としてどれくらいの規模感で利益がどの程度でるのかをつかみます。
  • カンパニー制 ⇒ カンパニー制でのスタートの場合は、社内事業部制での内容に加え、資金繰りに関しても責任を持って管理する制度として適しています。これは実際に、その事業に資本金を与えたかのようにして、運用する方法です。

税務面のポイント

別会社を設立した場合、資本金の出資状況によってはグループ法人税制が適用されるケースや、消費税の免税事業者としてのメリットが生かせる場合があります。
別会社を設立することで、節税効果を図るのであれば、資本金の額は非常に重要になります。

同族会社の場合

経営者と所有者が同一であることが多い同族会社においては、配当を出さず利益を内部留保する傾向にあります。
法人税法では、同族会社については、通常の法人税とは別に内部に留保した利益に対し税金を課します
これを「特定同族会社の留保金課税」といいます。

同族会社とは?

同族会社とは、会社の上位3株主グループによる株式などの所有割合が50%を超えている会社のことで、特定同族会社とは同族会社のうち1株主グループによる株式などの保有割合が50%を超えている会社のことです。

特定同族会社に該当すると、内部留保金額に対し通常の法人税とは別枠で課税され、
課税留保金額(内部留保金額 - 一定の計算による控除額)が

・年3,000万円以下の場合は10%、
・年3,000万円を超え1億円以下の場合は15%(控除額150万円)、
・1億円を超える場合は20%(控除額650万円)

が課税されます。

しかし、2007年4月1日以後に開始する事業年度から、資本金1億円以下の特定同族会社については、この制度の対象外とされました

別会社設立の主な税務上のメリット

  • 別会社を設立するときの資本金を1,000万円未満にすると、税制面でのメリットが大きくなります。
    資本金が1,000万円以上の会社は設立当初から消費税の納税事業者です。
    ところが資本金1,000万円未満の会社は、要件によっては設立から2期は免税事業者になることができます。
    免税事業者でも、販売価格に消費税分を上乗せできますから、納税しなくてもいい分は益税になります。
  • 資本金で明暗を分けるもうひとつの税金が法人住民税です。これには税割と均等割がありますが、課税所得のあるなしにかかわらず、かかる税率が均等割です。 都道府県税の均等割は、資本金1,000万円以下だと税金が安くなります
  • また、別会社を設立するときに、子供に資本金の全額を出してもらうと、新規事業については事業承継の問題が起こらないというメリットがあります。

以下の表に別会社設立の主なメリットをまとめました。ぜひ参考にしてください。

別会社設立の主なメリット
消費税納税義務の免除 資本金1千万円未満 要件によっては設立から2期は免税事業者になることができる
法人税率が低くなる可能性 資本金1億円未満 法人税率は課税所得が800万円超で30%、800万円以下で18%です。両社で利益が出ているときは、利益分散により低い税率の適用が可能となります。
交際費の損金計上可能額 資本金1億円未満 1社ベースで600万円まで損金計上可能です。当然ですが、2社になればこの金額が2倍になるわけです。
少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例 資本金1億円未満 30万円未満の消耗品を一括経費計上できる制度ですが、1社あたり年間300万円までです。2社になれば当然600万円まで可能額が膨らみます。
特定同族会社の留保金課税の免除 資本金1億円未満 2007年4月1日以後に開始する事業年度から、特定同族会社については、内部留保金額に対して通常の法人税とは別枠で課税される「特定同族会社の留保金課税」の対象外になります。
新会社へ役員や従業員を転籍させる手法 親会社の従業員が子会社に転籍する場合には、通常、転籍前の親会社を退職し、転籍後の子会社に新たに採用されるという形態をとります。転籍とはいえ、別の法人格を持つ会社へ移ることになりますので元の会社で退職金を計上することができます。その退職金の額は損金に算入されるため、株価を引き下げる要因のひとつにもなります。

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