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負担付贈与の具体例

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「負担付贈与」という言葉はご存じでしょうか?

相続対策として生前贈与をする、という話はよく聞きますが、「負担付贈与」という言葉は聞きなれない言葉ですよね。

「負担付贈与」も、贈与のひとつで、受贈者(贈与を受ける者)に一定の債務(借金など)を負担させることを条件にして行う財産の贈与をいいます。

負担付贈与の具体例

握手

負担付贈与は、例えば以下のようなケースで利用されます。

ローンの負担

3,000万円で購入したマンションを贈与するときに、マンション購入時のローンがまだ1,000万円残っているので負担してほしいというケースが挙げられます。贈与を受ける人はマンションを譲り受けるかわりに、残りのマンションのローンも負担します。

介護の負担

1年で100万円ずつの贈与をするかわりに、贈与を受ける人が週3日程度通って介護をするというケースが挙げられます。

土地の一部使用

土地を贈与するかわりに、土地を譲った後に、その土地の一部を利用して野菜を育てたいので、土地の一部を使いたい、というケースが挙げられます。

負担付贈与の契約としての法律関係

負担付贈与は、民法上の契約のひとつです。

通常の贈与契約であれば、贈与する者だけが義務を負いますが、負担付贈与になると、贈与する者と贈与される者、両者ともに義務を負うことになります。

たとえば、上記具体例の「ローンの負担」の場合を考えてみると、贈与者はマンションを贈与する義務を負い、受贈者はローンを負担する義務を負うことになります。もし、受贈者がローンを支払わない場合には、贈与者は負担付贈与契約を解除することができます。

負担付贈与にかかる税金

負担付贈与にかかる税金について、上記具体例「ローンの負担」を例に、具体的にみてみましょう。

贈与を受けた者にかかる税金

贈与を受けた者には、贈与税が発生します。

負担付贈与の場合には、贈与財産から負担額を差し引いた金額に対して、贈与税かかかります。マンションのローンの負担の場合は、マンションの価額からローンの金額をひいた金額となります。

(相続税法基本通達第21条の2-4)

ただし、贈与財産の評価には注意が必要です。土地や家屋などが負担付贈与されるときは、財産の価額は売買時価で評価することとされています。マンションの場合は、売買時価で評価することになります。

{(マンションの売買時価-ローン残高)ー基礎控除額}× 贈与税率ー控除額

が、贈与税の金額となります。

例えばマンションの売買時価が1,500万円だとして、贈与する財産が例に挙げたマンションだけで、兄弟間の贈与である場合には、

{(1,500万円-1,000万円)-110万円 }×20%-25万円=53万円

となり、53万円の贈与税がかかることになります。

★贈与税率と控除額についてはコチラ⇒ひと目でわかる!贈与税額早見表【保存版】

※国税庁のウェブサイトにも掲載されています⇒贈与税の速算表

贈与をした者にかかる税金

贈与した者にも税金が発生する可能性があるので、注意が必要です。

負担付贈与の場合は、贈与者は、負債残高と同額で売却したとみなされます。つまり、払う必要のなくなった借金は、贈与者の利益であると考えられるのです。

したがって、利息を含むローン残高がほとんど残っており、ローン残高がマンションの取得費を上回るといったケースでは、贈与者にたいして譲渡所得税や住民税がかかる可能性があります

負担付贈与と節税対策

かつては負担付贈与の場合の不動産の評価額は、相続税評価額だったことがあります。この時代には、負担付贈与を行うことが節税対策として用いられていたこともあります。相続税評価額は、売買時価より安いためです。

しかし現在では、節税対策にはなりません。財産の贈与は、贈与財産の価額を売買時価として、そこから負担額を差し引いた価額で取扱われるためです。

また、負担付贈与の負担が介護義務など借入金以外の場合は、評価して金額を確定することが難しいので、贈与税を計算するときに差し引くことはできません。

まとめ

かつては節税対策になっていた負担付贈与ですが、今では相続税対策としての効果が少なくなりました。

しかし、例にも挙げた生前からの介護や土地を利用したい場合の相続税対策としては、有意義な一面もあります。

負担付贈与は、贈与者と受贈者双方に義務が発生するため、当事者の合意が大切です。また、相続税対策として贈与を行う場合には、様々な観点から有効な方法であるかどうかを検証する必要もあるため、専門家にご相談されることをおすすめ致します。

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