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コラム

相続財産に借金がある場合はどうしたらいい?(1)

2016.2.1
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相続は、現預金をはじめとした「資産」を次世代に移す手続きを指します。ただ、移すのは資産だけとは限りません。「負債」も、次世代は原則受け取らなければなりません

よくテレビのサスペンスなどで、「親の借金を返済するために…」という言葉があります。親の借金を子どもが返済しない方法はあるのでしょうか。

実は、2つの方法が存在します。「相続放棄(そうぞくほうき)」と「限定承認(げんていしょうにん)」です。

なお、本記事では借金のことを「借入金」、相続を受ける子どもを「相続人」と記載します。同じ意味と考えて読み進めてください。

相続人が知らない借入金とは?

借金

相続人が借入金を知らないことはあるのでしょうか。借入金として主なものは2つあります。連帯保証人と、会社経営で発生する借入金です。

連帯保証人

親自身が借入金の返済債務を抱えていなくても、友人の連帯保証人になっていた場合、その友人が返済不可と判断されれば、連帯保証人に返済義務が生じます。

相続の際、相続人は本来の債務者(友人)に返済の請求をすることはできますが、そこで返済できるようであれば親が支払うこともないでしょう。この債務は相続人に引き継がれることになります。

経営する会社への借入金

親が経営者の場合、会社で金融機関などから借入している場合があります。親が亡くなって子が経営にタッチしていなくても、この借入金は親自身を「担保」としているものが多いです。

つまり、会社に返済能力がなくなった場合は、親が個人として支払わなくてはなりません。この債務も相続人が引き継ぎます。

相続放棄(そうぞくほうき)について

この負債について、相続人は引き継ぐ義務があります。ただし、相続の開始日から「3カ月以内」に、「相続を引き継がない」と表明することができます。

これが「相続放棄(そうぞくほうき)」です。

相続放棄をする相続人には、はじめから相続人にならなかったとみなされます。

具体的には、3カ月以内に家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出する必要があります。提出後およそ1週間で「相続放棄の申述についての照会書」が返ってきます。ここにあるいくつかの質問を回答として返送すると、「相続放棄申述受理証明書」が郵送されてきます。この証書をもって認められたことになります。

※「相続放棄申述書」のフォーマットはコチラ(裁判所ホームページが開きます)→相続の放棄の申述書(20歳以上)

相続放棄の手続きが慎重に行われる意味

さて、相続放棄の手続きが面倒と感じられたでしょうか。

相続放棄は相続人の財産権に関わる重要事項のため、何回もの手続きが必要です。また、相続放棄は資産の受取権を「拒否」するものであるため、他人の悪用が十分に考えられます。それは絶対に防止しなければなりません。

悪用を防止するためにも、慎重な手続きが求められているのです。

ではマイナスの財産の相続には、全て相続する、もしくは相続放棄する、の選択肢しかないのでしょうか?

実は、「プラスの財産の分だけ限定的にマイナスの財産を相続する」という方法があります。それが限定承認(げんていしょうにん)です。

次の記事では限定承認について詳しく解説していきます。

※続きはコチラ→相続財産に借金がある場合はどうしたらいい?(2)

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