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コラム

リビングニーズ特約に基づく生前給付金について(2)

2016.9.14
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前回の記事では「リビングニーズ特約」の概要をお伝えしました。今回の記事では「リビングニーズ特約」を使った場合の課税のポイントと、ポイントを踏まえての賢い「リビングニーズ特約」の活用方法を解説します。

生前給付金は課税対象となるのか?

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さて、「リビングニーズ特約」に基づく生前給付金を検討する際に最も気になるのが、「生前給付金は課税対象となるのか」ということだと思います。

結論から申し上げますと、生前給付金そのものは課税対象とはなりません。しかし、被保険者が亡くなった時に保険金に未使用部分があれば、そのお金は相続税が課されることとなります。

具体的な例で見てみましょう。Aさんはリビングニーズ特約に基づき2,000万円の生前給付を受けました。Aさんが亡くなるまでに2,000万円を使い切った場合、同給付金が課税されることはありません。しかし、1,000万円のみ使用した後に亡くなった場合、Aさんの残した1,000万円はAさんから相続人に相続される際に相続税が課せられます。

リビングニーズ特約の賢い活用方法

一方、リビングニーズ特約を使用せず、被保険者の死亡後に相続人が生命保険金を受け取る場合はどうでしょうか。こちらも結論から申しますと、次の非課税限度額以内であれば課税対象とはなりません。

非課税限度額=500万円×法定相続人の数

例えば、Aさんの法定相続人が3名だったとします。その場合、Aさんの死亡後に受け取る保険金のうち、500万×3名=1,500万円までは非課税対象となります。

この観点から、先ほどのAさん例を検証してみましょう。

前にご説明した通り、リビングニーズ特約に基づき2,000万円を受け取り、そのうち1,000万円を使用して亡くなった場合、2,000万円−1,000万円=1,000万円が課税対象となります。他方、リビングニーズ特約を使用しなかった場合、1,500万円までが非課税対象となるので、課税されるのは、2,000万円−1,500万円=500万円となり、500万円分課税対象を減らすことが出来ます。

Aさんの例からお分かりの通り、実際に使用する金額以上に生前給付を受ける場合、相続税の非課税枠を有効に使えず、結果としてより多くの税金を支払うことになるリスクがあります。

相続税の非課税枠を最大限活用しつつ、実際に使用することが見込まれる金額分だけ受け取るのがリビングニーズ特約の賢い活用方法と言えるでしょう。

まとめ

リビングニーズ特約は人生最後の時を資金面から支えてくれる非常に有用な商品です。保険料は無料で、また中途付加も可能ですので、今加入している保険に付いていない場合には、中途付加することを強くお勧めします。

但し、リビングニーズ特約に基づき生前給付を受ける場合、給付金を使い切らずに亡くなった時により多くの税金を支払うこととなるリスクもあります。生前給付を受ける金額は、相続税の非課税枠も考慮しつつ、実際に使用することが見込まれる金額分だけ請求することが良いでしょう。

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