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コラム

相続トラブル回避のためにも押さえておきたい「遺留分」のポイント(2)

2017.1.23
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法律で決められた要件をみたす相続人に、遺産の一定割合を相続することを保証する「遺留分(いりゅうぶん)」。

しかしながら「遺言の内容が不平等」、「相続財産の内容が不透明」といった理由から遺留分をめぐるトラブルに繋がることが多い、と言われています。

今回は「遺留分の侵害」が発生していた場合の対応方法について、解説していきます。

遺留分が侵害された場合

遺留分減殺請求

遺留分の侵害、というと難しい言葉になりますが、わかりやすくいうと、法律で認められた最低限の相続できる遺産があるはずなのに、遺言書などで別の人に遺産が渡ってしまい、自分が不利益な状態になっていることをいいます。

遺言書があっても、前回記事「遺留分を請求できる人・請求できる割合」で説明した各相続人に認められている遺留分については、相続できる権利があります。したがって、自分の遺留分の範囲内で、遺贈や贈与の効力を減らしたり、なくすように請求をすることができます。この請求を「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」といいます。

(1)遺留分減殺請求の方法

ここで一番気をつけなければならないことは、遺留分が侵害されている場合にも原則的には遺言があれば遺言が尊重されますので、遺留分の侵害をされている人が、遺留分の減殺請求をしなければ、その侵害されている部分の遺産を相続できないということです。

遺留分減殺請求の方法には特別に決まっている方法はありませんので、遺留分を侵害している人に対して直接交渉することもできますし、裁判所で争うこともできます。相手が内容証明郵便を無視をする、遺留分の減殺請求に応じない、といったケースでは遺留分減殺請求調停を家庭裁判所へ申し立てることになります。

遺留分減殺請求をされた人は、遺産のうち遺留分を侵害している部分について返還する義務が生じます。

(2)遺留分が認められる期限

遺留分が侵害されているときに、もうひとつ気をつけなければならないことは、遺留分減殺請求権の期限です。

まず、遺留分減殺請求権は、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ってから1年間で消滅します。これを「時効による消滅」と言います。

被相続人が亡くなって贈与や遺贈があり、自分の遺留分が侵害されて遺留分減殺請求ができると知った時からとなりますが、遺留分減殺請求を実際にするには、被相続人が亡くなってから1年と考えておくことが、より確実です。

また、相続開始から10年が経過してしまうと、たとえ遺留分が侵害されているということを知らなくても遺留分減殺請求権は消滅してしまいます。このことを「除斥期間(じょせききかん)による消滅」と言います。

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今回は「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」について解説しました。次回は遺留分はそもそも放棄できるのか?ということについて説明していきます。

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