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コラム

相続財産目録の作り方と具体例(2)

2017.4.20
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前回の記事でお伝えしたとおり、財産目録はスムーズな相続手続きや相続トラブル回避のために、とても有用です。
有効活用するには、正確な財産目録を作る必要があります。今回は財産の種類別に、財産目録の具体的な書き方を解説します。みていきましょう。

財産目録の具体的な書き方

財産目録2

相続財産目録には、相続発生時に被相続人所有している全ての財産を記載します。財産には、不動産、現金や預貯金、株式や投資信託、生命保険、債務などがあります。それぞれ具体的にポイントをみていきましょう。

(1)不動産等

不動産に必要な項目は、所在・地番、地目や種類、地積や床面積、名義、評価額、その他のその不動産の現状がどうなっているかです。

土地や建物には、登記簿謄本、固定資産評価証明書、納税通知書など参考にできる資料があります。特に登記簿謄本は名義が誰になっているのかを確認できますので、財産目録を作成するときには取りよせるようにしましょう。市役所で名寄帳と固定資産評価証明書を交付してもらい、不動産の種類や評価額の参考にします。

不動産のほかに動産がある場合もあります。動産は、所在場所、名称や詳細、金額等を書いていきます。

(2)現金や預貯金

現金は実際にある現金の金額を書いていけばよいのですが、預貯金にはさまざまな種類があります。財産目録には、普通預金か定期預金かといった預貯金の種類、銀行名支店名、口座番号、金額、名義人を記載します。

預貯金は残高証明書だけではなく、通帳記入をするか明細をとりよせ相続発生直前の動きが分かるようにしておくと、相続発生前に相続人の1人が預金を引き出し使いこんだのではないかという憶測によるトラブルを避けることができます。現金についても相続財産として保管しているものは、他の現金と一緒にならないように保管するように気をつけるようにしましょう。

最近では、ネットバンクが普及しているため通帳がない預貯金も増えています。被相続人にどのような預金があったのかを把握するために、預金作成時の書類が保管してあるかどうか、金融機関からの郵便物やパソコン・スマホに金融機関からのメールが来ていないかをチェックすることが必要になります。

(3)株式や投資信託

株式や投資信託がある場合には財産目録に、種類、証券会社、銘柄、株式番号、数量、価格、名義人を記載していきます。株式や投資信託も株券などの証書がないと、どのようなものを所有していたのか分からないことが多いですので、証券会社からの郵便物やメールに注意する必要があります。

株式や上場株式の評価額は市場価格があり分かりやすいのですが、非上場株式の場合は評価額を調べるのは難しい場合があり株式評価をしなければならない場合があります。相続対策に強い税理士は株式評価についての相談も受け付けていますので、アドバイスを受けたり株式評価の依頼をするとよいでしょう。

(4)生命保険、その他の財産

生命保険は、受取人が被相続人の場合に相続財産に含まれますので、財産目録に記載する必要があります。厳密には被相続人の財産ではないのですが、「みなし相続財産」として相続税の計算を行うために必要になります。受取人が被相続人でない場合には相続財産に含まれませんので、財産目録に記載する必要はありません。

その他にも自動車、宝石、書画骨董などがある場合には、財産目録に記載していきます。評価額がわからない場合には査定に出す必要があります。

(5)債務

債務はマイナス財産として財産目録に記載していきます。債務の種類、返済相手の氏名、未返済額、返済期日などを記載していきます。
相続発生時には入院費用の未払額、葬式費用があります。どのようなものが被相続人の財産からひくことができるのかを考えて記載していく必要があります。

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ここまで財産の種類ごとに、相続財産目録作成のポイントを解説してきました。次回はこれらのポイントを踏まえた、実際の財産目録の作成例を紹介します。
サンプルも掲載しますので、ぜひご覧ください。

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