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コラム

家族信託(かぞくしんたく)について知ろう(2)

2016.1.21
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※前回の記事はコチラ→家族信託(かぞくしんたく)について知ろう(1)

前回の記事では「家族信託」の概要と「受託者」について説明しました。

今回は最近テレビCMなどでも見かけることが多くなった「信託銀行」と家族信託の違い、そして多くの方が気になるであろう「家族信託と節税」について解説していきます。

家族信託と信託銀行の違い

ハート

信託といえば、多くの人が思い浮かべるのが信託銀行でしょうか。財産を預ける信託銀行は、まさに家族信託でいう「受託者」を銀行が担っている、と言えるでしょう。

厳密に言うと、信託銀行は信託を業として行っている、という意味で「商事信託」。一方の家族信託は「民事信託」と言います。

家族信託が増えてきた理由は?

なぜ信託銀行は以前からあったのに、家族信託が増えてきたのでしょうか。

民事信託は商事信託には向かない現金以外の資産、収益性の低い遊休地や底地、自宅などを活用する必要性が出てきたから、と言われています。

民事信託は、信託業法という法律で厳密に管理されている商事信託と異なり、自由度の高い財産管理をすることができますが、一方で不正が起こりやすいという側面もあるようです。

家族信託に節税効果はない

ところで、よく「家族信託によってどんな節税効果があるのか?」という質問を受けます。専門家が中心となってスキーム(構図)づくりをするからでしょうか。

結論を述べると、家族信託に節税効果はありません。

受託者が財産を管理した結果、発生した利益を受益者が受け取る場合、受益者には所得税が課税されます。

その一方、受益者が委託者と同一人物の構図もあります。この場合は、委託者の財産が増えただけですので、課税されることはありません(受託者が資産運用をする過程で、配当に課税されることはあります)。

家族信託は節税面ではなく、委託者の財産を守る意味合いと、俯瞰的に見られる人物を受託者とすることで、相続を「争族」にしない、という特徴があるといえるでしょう。

まとめ

それだけに受託者を誰にするのか。そしてアドバイザー役の信託監督人を誰にするのかはとても重要です。

信頼できる監督人は、受託者が知識を持たない場合のフォローにもなります。前提は、受託者や信託監督人がいずれかの立場に肩入れしていないこと。今後、「争族」の防止に、この形は増えていくのではないか、と予想します。家族信託に詳しい司法書士や税理士、FPなどの専門家も増えていくことでしょう。

2015年1月に相続税が改正され、基礎控除の減少で相続は更に「身近なもの」になりました。引き続き家族信託のメリットを利用した、「争族」回避に期待したいものです。

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