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コラム

遺言執行者の選び方(1)

2016.5.9
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遺言を執行する段階で、「遺言執行者を指定しておいてくれれば良かったのに」と聞くことがあります。

これは遺言書遺言執行者を記載しておくと、相続の手続きがスムーズに進んでいくからです。

今回は、この遺言執行者について解説し、どのような人を遺言執行者に選ぶと良いのかについて触れていきたいと思います。

遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)とは

遺言執行者1

遺言執行者とは、遺言の効力が生じたあとに、遺言の内容をそのとおりに実行する人のことです。遺言執行者は、遺言に書かれている内容に従い、財産の名義変更や役所への届出などを行っていきます。

遺言執行者の権利と義務

それでは遺言執行者となった人は、具体的にどのようなことを行わなければならないのでしょうか。

遺言執行者となった人には、遺言執行者に就任したことを相続人などに知らせるために「就任(就職)通知書」を作成したり、相続人を確定するために戸籍などを取り寄せたり、相続財産目録を作成して相続人全員へ交付するなどの義務があります。

また、預貯金の解約・払い戻し・名義変更や、相続財産に不動産があるときは相続登記の手続きを行うなど、相続財産の管理、その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利を持ちます。

次の2つのケースの場合は、遺言執行者のみが執行できます。この場合は、必ず遺言執行者を指定しておかなければなりません。

(1)   非嫡出子の認知

婚姻関係にない人との間に生まれた子の認知届の提出を、遺言により行うことができます。

(2)   相続人の廃徐とその取り消し

たとえば被相続人に対して暴力をふるうという虐待があった場合などに、遺言によって、遺留分のある推定相続人の相続権を奪うことができます。

もし、遺言執行者の指定がなかったり、指定があってもその遺言執行者が亡くなっている場合には、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらう手続きをすることになります。

遺言執行者の責任

遺言執行者となることを承諾したり、裁判所から選任された場合は、遺言執行者は、相続人の代理人とみなされます

遺言執行者が、その権利義務にもとづいて遺言の執行を行うとき、相続財産に対して、通常の相続人が相続財産に対して負う注意義務よりレベルの高い「善管注意義務」というものを負います。

相続財産の取扱いについて、この注意義務を怠ると、場合によっては責任を追及されることもあります。このため、遺言執行者となった場合には、必要な注意を払って遺言の執行を実行していかなければなりません。

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今回の記事では、「遺言執行者」の概要について説明しました。

次回の記事では、遺言執行者を選ぶメリット、具体的な選出方法についてご紹介します。

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