相続・遺言のすべてを分かりやすく。
コラム

失踪宣告と認定死亡~相続開始の例外規定について(2)

2016.9.27
文字サイズ:

前回の記事では、”死亡したものとみなす”失踪宣告について解説しました。今回の記事では”死亡したと推定する”認定死亡について解説します。

似たような内容ではありますが、法的効果や取消しの方法など違いも多くみられます。

認定死亡について

%e4%be%8b%e5%a4%96%e8%a6%8f%e5%ae%9a%ef%bc%92

実際に死亡しているかどうかわからない状況において、法律上、死亡したものとして取り扱う制度には、失踪宣告の他に「認定死亡」があります。

認定死亡とは、災害等の事由により死亡を取り調べた官庁等の報告によって、死亡と認定することをいいます。

死亡が認定されると、戸籍簿に「死亡」と記載されることになります。これにより、その人は死亡したものとして、相続等の手続きを開始することができる様になるのです。万が一、本人が生きていた場合には戸籍の訂正を行うことになります。

失踪宣告と認定死亡はどちらも、実際に死亡しているかどうかの確認はできていないが、死亡しているであろうことがほぼ確実である場合に、その人が死亡したものとして取り扱うという点で類似している制度ですが、以下に掲げる違いがあります。

① 死亡の蓋然性の強弱

失踪宣告は、不在者が一定期間生死不明となっている場合に利用することができる制度です。

一方、認定死亡は、ある人が死亡したであろうことが確実である場合に用いられる制度です。

どちらも死亡しているかどうかわからない状況で利用されますが、認定死亡の方がより死亡が確実である場合に用いられる制度といえます。

例えば、ある人が失踪して長期間不在である場合では、災害等により死亡が確実である場合とはいえず、失踪者の生死が一定期間不明である場合に該当し、失踪宣告を用いることになります。

② 法的効果

失踪宣告の場合は、死亡したものと「みなす」規定であり、認定死亡の場合は、死亡したものと「推定する」規定です。

どちらも似た様な意味ですが、失踪宣告の場合には、ある人が生きていたことを証明するだけでは失踪宣告の取消が行われず、失踪宣告の取消を行うためには再度裁判が必要になります。

一方、認定死亡の場合には、ある人が生きていたこと証明した場合、認定死亡が取り消され、戸籍上の「死亡」の記載が訂正されることになります。

③ 認定機関

失踪宣告の場合は、家庭裁判所が裁判をもって決定するのに対し、認定死亡の場合には、官庁・公署の報告によって死亡と認定することになります。

——-

前回、今回と相続人が見つからないときの例外規定について解説しました。

相続の状況はケースバイケースであり、もしかしたらご自身が関わる相続で今回紹介したような制度を使うことになるかもしれません。相続について少しでも疑問やお悩みがある場合は、専門家の手を借りながら手続きを進めていくことをおすすめします。

facebook発信中

相続のバイブルはfacebookページでも、見逃せない相続情報、ぜひ活用したいと評判のセミナー情報などを発信しています。
SNSのみの事例紹介やご相談も発信中。フォローお待ちしています。

相続のバイブルfacebookページ