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コラム

災害による被害を受けた場合の相続税の特例(1)

2016.6.20
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2016年に入り、日本が地震大国であることを、あらためて思い出させるような災害が発生しています。特に4月に発生した熊本地震では、甚大な被害が九州地方を襲いました。被害に遭われた方に、お見舞い申し上げます。

さて、国の制度は、このような災害に対し、さまざまな「特例」を備えています。

これら税金の減免は、災害からの生活再建において、税金の負担を少しでも軽くすることで、負担軽減に繋げていこうとする考え方です。

災害からの復興は多くの場合、生活再建を進めるうえでの「お金」の問題です。通常は納付しなければいけない税金が、軽減若しくは免除となれば、日常生活を取り戻すのにおいてとても効果的。軽減される法律のなかに、相続資産に対して課税される「相続税」があります。

今回は、災害と相続税について解説していきます。

相続税の軽減・免除の条件について

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まず、災害時における相続税の軽減および免除における、国税庁の特例内容を確認してみましょう。

相続または遺贈により取得した財産が、災害によって被害を受けた場合において、次の①または②のいずれかに該当するときには、相続税が軽減されます。

①相続税の課税価格の計算の基礎となった財産の価額(債務控除後の価格)のうちに被害を受けた部分の価額(保険、損害賠償金等により補てんされた金額を除きます)の占める割合が10分の1以上であること

②相続税の課税価格の計算の基礎となった動産等の価格のうちに動産等について被害を受けた価額(保険、損害賠償金等により補てんされた金額を除きます)の占める割合が10分の1以上であること

※動産等とは、動産(金銭及び有価証券を除きます)、不動産(土地及び土地の上に存ずる権利を除きます)及び立木をいいます。

出典:国税庁 災害を受けたときの相続税の軽減(外部サイトが開きます)

相続税は本来、被相続人(親世代)から相続人(配偶者や子世代、孫世代)に譲渡する財産に課税される税金です。

相続における大きな特徴ですが、相続するのは現預金などの「分割しやすいもの」とは限りません。不動産や株式などを分割する場合は、遺言の内容や法律に決められている円滑な分割のために現金を準備したり、不動産の売却をしたりする必要のある「厄介な法律」の側面も持ちます。

そのうえで、災害時は生活再建の面でさまざまな出費がある一方、相続のために時間を避けない緊急事態でもあります。相続分割が災害から復興する「足枷」にならないよう、相続税の軽減・免除が定められているのですね。

それでは具体的にどのような場合に、この特例が適用されるのでしょうか?判断のポイントは「法定申告期限の前なのか、後なのか」という点です。

次回の記事で詳しく説明していきます。

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