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コラム

死亡退職金を個人/法人、それぞれの観点から考える

2016.1.14
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会社勤めのまま被相続人が死亡すると、勤務先から「死亡退職金」が給付されるケースがあります。

遺族は葬儀など物入りの時でとても有り難いのですが、注意するポイントがあります。それは、この死亡退職金も「相続財産」ということです。

1.「個人」の観点

死亡退職金は、生命保険金と同じ

「相続のバイブル」内でも何度か取り上げていますが、相続時に被相続人を対象として加入していた終身保険の保険料を遺族が受け取った場合、「みなし相続財産」として相続資産の対象となります。

そのため、生命保険金と同様に「非課税枠」があります。下記の計算式では、相続放棄の方も充当します。

非課税限度枠 = 500万円 × 法定相続人の数(相続放棄をした方も含む)

この死亡退職金は、生命保険金と同じく受け取った遺族の「固有の財産」になるため、たとえば被相続人が借金を残して亡くなった場合も、その返済にまわす必要がありません。遺族たちの当面の生活費にまわせるお金として保障されています。

生前のうちに、「万が一のことがあった際の死亡退職金は誰が受け取るか?」と勤務先から尋ねられているはずです。しっかり確認しておくようにしましょう。

2.「法人」の観点

「損金」になる死亡退職金

窓際

それでは、死亡退職金を支給する会社から見た場合はどうなのでしょうか。

法人税法上、死亡退職金や死亡弔慰金(ちょういきん)は適正額まで会社の損金になります。ただ、ここで注意したいのがこの「適正額」です。

役員への死亡退職金の場合、一般的に損金となる適正額は「最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率」です。

ただ、この金額はあくまで基準額のため、顧問税理士と相談しながら金額を決めることが望ましいでしょう。

「死亡弔慰金」を上手に活用する

ここで活用したいのが「死亡弔慰金(しぼうちょういきん)」です。

弔慰金は業務上の死亡の場合は「報酬月額の36カ月分」、業務外の死亡は「報酬月額の6カ月分」は非課税となります。会社側から見ても損金扱いになります。

死亡時に相続財産になるか否か、損金になるか否かはとても大きいもの。死亡退職金と死亡弔慰金をうまく組み合わせて活用することが必要です。

活用には顧問税理士に相談することも大切ですが、「退職金(弔慰金)の支払規定」を作成しておくことも忘れないようにしましょう。

予め規定作成のうえ、税務署に問い合わせておくと、いざ退職金支給時のときにトラブルがなくなります。賢い方法といえますね。

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