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コラム

相続税の計算方法を理解しよう(2)

2017.1.17
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前回の記事で「相続税は手順を踏んで計算されていく」ということを紹介しました。今回は各手順における注意点を詳しく解説していきます。早速みていきましょう。

遺産総額

課税遺産

遺産総額を算出するには、現金、預金、株式、土地、建物などのプラスの財産から、借入金や葬儀費用などの債務を引いて計算します。

土地は特例があり、人が暮らしている家であるといった居住用宅地などの要件に該当すると減額があるので、減額後の金額を計算にいれます。

※例:小規模宅地等の特例

生命保険金についてもプラスの財産となりますが、生命保険金については500万円に法定相続人の数をかけた金額を引くことができるので、500万円×法定相続人の数の範囲内であれば、相続税がかかりません。

相続税の基礎控除額

相続税の基礎控除額は、3000万円+600万円×法定相続人の数で計算をします。

したがって、遺産を計算するときに、この基礎控除額以下しか遺産がなければ、相続税がかからないことになります。法定相続人の数が多ければ多いほど基礎控除額が高くなります。

たとえば、妻1人と子供2人が法定相続人の場合は、3000万円+600万円×3人となり、5400万円が基礎控除額となります。遺産が5400万円の範囲内であれば相続税はかかりません。

法定相続分に応じて相続税総額の計算

上記の妻1人と子供2人のケースで具体的に考えてみます。

法定相続分は、妻が1/2、子供は残りの1/2を2人でわけるので、それぞれ1/4ずつとなります。課税される遺産が1億円であると考えると、妻が5000万円、子供はそれぞれ2500万円が相続税の計算のもとになります。

この金額を相続税の速算表にあてはめると、妻が800万円、子供がそれぞれ325万円ずつの相続税となり、これらを合計して1450万円の相続税の総額が計算されることとなります。

※相続税の速算表は、国税庁のホームページでも確認できます → https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4155.htm

遺産分割割合で按分

上記の具体例の場合、計算された相続税の総額である1450万円を実際の遺産分割割合で按分します。

実際の分割も、法定相続分と同じである場合には、妻725万円、子供はそれぞれ362万5000円の相続税となります。

相続税の確定

相続税の最終的な確定をするには、さらに税金の軽減や加算を考慮します。

上記の例では、妻には配偶者控除があり、実際にもらった正味の遺産額が法定相続分以内であれば相続税がかかりません。また、たとえ法定相続分を超えている場合にも、1億6000万円までは相続税がかかりません

上記の例ですと、妻は1億6000万円までの法定相続分で相続をしているので、相続税はかからないことになります。

まとめ

相続税の税率や基礎控除額は、平成27年1月1日以降に死亡した場合と、それ以前の場合とでは変更されているので注意が必要です。

基礎控除額が縮小されて、税率もあがっています。基礎控除額以下の場合は相続税がかかりませんので、基礎控除額が相続税がかかるかどうかのボーダーラインとなります。

今回は、相続税の基本的な計算方法をご紹介しましたが、実際の相続税の計算は、どのような遺産があるか、誰がどのように相続するかにより、複雑な計算となってきます。内容によってはトラブルになるケースもありますので、相続税に強い税理士に相談するなど、事前の対策をとることをおすすめします。

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